改憲の動きをウオッチング

(2022年9月28日号)

2022/09/28
■岸田政権支持率急落 朝日―支持と不支持逆転 NHKは同率    
 安倍元首相の国葬反対の大きな世論の中で、自民党と旧統一教会の癒着に対する憤りが高まる中で、朝日(9月10、11日)とNHK(9月9〜11日)の世論調査が行われた。
 ご案内の通り、かつてないほどに岸田政権に対する不信が高まっていることが明確になった。
 数字を見てみよう。
 《朝日》支持率は41%(−6)、不支持率47%(+8)で、初めて不支持が支持を上回った。
 《NHK》支持率は40%(−6)、不支持率も40%(+12)で、支持と不支持が同率となった。
 岸田首相は、9月8日の国会閉会中審査に出席し、批判をかわそうとしたが、世論は引き続き厳しい結果を示している
 朝日の調査を見てみよう。国葬への賛否は「8月の賛成41%、反対50%から今回、賛成38%、反対56%へと反対が増えている」。また、首相の説明に「納得できない」64%で、「納得できる」23%と大差がついている。
 NHKでも同傾向である。国葬を「評価しない」57%。首相の説明は「不十分だ」72%である。
 早稲田大学の水島朝穂教授は言う。「『丁寧な説明』とは、何を聞かれてもまともに答えないという点で、『丁寧な黙殺』と同じではないのか。安倍・菅・岸田政権で定着した国会質疑の荒廃、ここに極まれり、である」と痛烈に批判する(同氏のHP)。
  根拠法がない、国会の承認もない、憲法違反の国葬は、いますぐ中止せよ(9月15日脱稿)。
■軍事力強化へ有識者会議を設置 9月下旬に初会合
  岸田首相は9月8日、記者会見で年末の国家安全保障戦略などの3文書改定に向けて、岸田政権が掲げる「防衛力の抜本的強化」に関して、「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」を設置し、9月下旬に初会合を開くことを明らかにした。
 首相は、「必要な防衛力の内容の検討、予算規模の把握、財源確保を一体的かつ強力に進める」と強調(時事)。
■玉城氏大勝 「オール沖縄」3連勝
「県民の思いは1ミリもぶれていない結果だ」(玉城知事)。
  辺野古新基地建設が最大の争点となった沖縄県知事選挙(9月11日投開票)。辺野古新基地断固阻止を訴えた「オール沖縄」の玉城知事が大勝し、再選を果たした。
 この結果、翁長県政(2014年11月)以来、「オール沖縄」は3連勝したことになる。
 同時に行われた県議補選も、「オール沖縄」の上原氏が初当選し、玉城県政を支える与党が、引き続き過半数になった。
 地元紙の琉球新報の社説は「参院選に続き新基地建設反対を掲げる『オール沖縄』勢力の玉城氏が再選したことで、沖縄の民意が変わっていないことが明白になった。日本政府にはこの結果を重く受け止め、新基地建設を断念することを強く求める」と強調する。(中)