改憲の動きをウオッチング

(2021年12月29日号)

2021/12/29
■衆院憲法審 国民民主、与党幹事懇に参加 与する道へ一歩踏み込む
 12月9日、総選挙後初めてとなる衆議院憲法審査会が開かれ与野党の監事を選任した。これに先立つ与党の監事懇談会に、維新の会に加えて、新たに国民民主党も参加した。国民民主も与党の枠組みの中に組み込まれ、危険な道に一歩踏み込んだことになる。 
  他方、自民党は「憲法改正推進本部」から名称を変更した「憲法改正実現本部」の初会合を開き活動方針を確認した(7日)。方針は、「実現本部」の中に「憲法改正・国民運動委員会」を設置し、「全国遊説や対話集会などの活動を精力的に進めていく」(NHK)としている。
  来夏の参議院選挙が重大な決戦の場となる。「市民と野党の共闘」の力で改憲発議にストップをかけねばならない。
■敵基地攻撃能力の検討明言 首相所信表明演説
  岸田首相は12月6日、所信表明演説で安全保障政策について、「いわゆる敵基地攻撃能力も含め、あらゆる選択肢を排除せず現実的に検討する」(東京)と明言した。歴代首相の所信表明演説で初めて。先制攻撃を意味し、憲法や国際法に違反する敵基地攻撃能力保有の検討は極めて重大である。
 これを受けて、自民党では新たな戦略などの策定に向けて議論を始めており、「国家安全保障戦略」などの改定を来年末をめどとしている。
  また、防衛省は開発中の巡航ミサイルの射程を千キロメートル超まで伸ばし、地上配備だけでなく、艦艇や戦闘機へも搭載。20年代後半までの配備を目指している。
 「戦争する国」づくりへの暴走は許されない。
◇             ◇
■2021年―主な改憲の動き(上)
《1月》
・1日 菅首相、年頭所感(改憲に触れず)
・4日 菅首相、年頭記者会見(改憲に触れず)
・18日 通常国会開会 菅首相、施政方針演説で「憲法審査会の場で議論を深め、国民的な議論につなげていくことを期待する」と決意表明
《2月》
・3日  衆参合わせてたった4日間の審議で、新型コロナ関連法改定案成立。 改定案には法律や医療など多くの団体が反対し、罰則の撤回を求めた
・10日 法学者ら1060人が選択的別姓「早期実現」を求め共同声明
・21日 自衛隊と米軍が19年度に実施した共同訓練、演習が少なくとも76回、延べ1245日に達したことがわかった
《3月》
・15日 菅首相の長男が勤める「東北新社」とNTTによる総務省の接待問題で、参院予算委員会が集中審議 
・21日 自民党大会、「憲法改正原案の国会発議を目指す」方針採択
・29日 戦争法施行5年
《4月》
・6日 デジタル関連法案衆院通過
・12日 普天間基地全面返還の日米合意から25年
・15日 沖縄県議会、沖縄戦戦没者の遺骨混入した土砂を辺野古埋め立てに使用しないことを求める意見書を全会一致で可決
《5月》
・12日 デジタル関連法案成立 
・22日 毎日新聞の世論調査で菅内閣の不支持率は59%で、支持率           は31%に下落した
《6月》
・11日 国民投票法改定案参院で可決・成立。CMなどの規制について附則に「3年をめどに必要な法制上の措置を講ずる」と明記
・15日 野党4党、菅内閣不信任決議案提出
・16日 未明の参院本会議で土地規制法が成立
通常国会閉会
・24日 財務省、「赤木ファイル」の開示に応じる (中)