新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこちあれこれ389

2022/04/13
活動継続ための財政づくり
 
 但馬ユニオンを結成してから11年が過ぎたが課題は多すぎる。その最大の課題は、財政をどうつくるかだ。
 但馬地域は県全体の面積の4分の1を占め、東京都の総面積に四敵する。豊岡市は神戸市よりも広く、そこに点在する組合員宅を訪問してオルグすることは大変だ。私の自宅のある豊岡市を基点に西(浜坂方面)は約60㌔、南(生野方面)も約60㌔ある。しかし、そのオルグをやりきらなければ組織を維持していくことは困難なのだ。
 また、ユニオン関係の会議や支援・共闘運動の場の多くは阪神間である。車で片道約150㌔。ここへの参加の時間とお金の個人負担が重すぎては活動も長続きしない。私はユニオンや他の会議などで神戸に行くことは多いが、時々こんなことを言われる。「高速を走ったら1時間くらいですか」、列車を乗り継いで行ったら「特急に乗ってきたらいいのに」等々。でも、高速代や特急料金は一体誰が払ってくれるのか。「仲間に寄り添って」とはよく聞くが、一度、寄り添って考慮していただきたいと思っている。
 したがって、県下の地域ユニオンの一員として活動を続けていくためには但馬ユニオンとしての財政づくりが不可欠だ。その財政づくりのひとつが物販活動である。昨年のリンゴの物販は但馬地区で190箱の注文があり、ここ数年では最高数を記録した。
 しかし、安定的な財政づくりはやはり組合員を増やすことだと思う。但馬地区内に限定せずに但馬ユニオン応援団になってもらう取り組みをしてきた。主には、かつて全逓青年部で一緒に活動していた人に活動への再参加と応援団になってもらいたいと個別オルグでお願いしてきた。その取り組みの中で新たに戦列に加わってくれる人が出てきた。しかも、大きな成果も上がっている。その中の一人である組合員Aさんは、かつて私と一緒に全逓東灘支部で活動していたが、体調などを悪くして早期に退職をした。その後、スーパーの警備員や介護職を経験してきた苦労人だ。今はひょうごユニオン事務局に欠かせない存在として、ユニオンの機関紙等を担当してくれている。
 若い人たちの力を活かしていくためにも、私たちの周囲に埋もれている人たちに一声掛けるべき状況だと感じている。
 岡田一雄(但馬ユニオン委員長)