新社会兵庫ナウ

おんなの目(2021年9月14日号)

2021/09/14
税理士になって、いま…
 
 2021年1月27日に税理士登録をし、2月1日から須磨区太田町で事務所を開きました。
 高校を卒業して公務員として働く中で、社会の矛盾に気がついて、そうした政治を変えるために色々な選挙に関わったりする中で、素敵な税理士さん、松沢清乃さんと出会うことができました。能力に応じて正しく税金を納め、その税金の使い道についても見ていく姿勢が大切だと教えていただきました。
 税金の使い道を見ていくということは、政治について考えていくことにつながります。国会や地方議会についても関心を寄せていくことになり、世の中の在り方についても考えていくことになり、そういう方々のお手伝いをする税理士になりたいと思いました。
 仕事をしながらの勉強のため、税理士登録までかなりの時間がかかりました。現在関わっている仕事もあり、また65歳という年齢で、この先どれぐらいのことができるかという不安もありながらも、今は、できることをできるだけ頑張ってみようと思っています。
 開業のお知らせをした方からは、思いもかけず暖かい応援や励ましの言葉をいただき、身が引き締まる思いです。
 開業後に、知り合いの方々から色々な人を紹介いただき、ゆっくりですが前に進んでいます。
 今までの自分が出会ったことのない方、事業を新規に立ち上げて頑張っておられる方、またお金儲けでなく人のために奮闘されている方々、個人事業主として子育てしながら頑張って働いている方々との出会いは、私にとって新たな喜びとなっています。そういう方々の側面からでも力になれたらなと思っています。
 税金の知識がないために本来払う必要のない税金を払ったり、高い保険料を払ったりしている方を少しでも減らしていくために、何かできる方法はないだろうか、所得税の確定申告時に住民税も含めて相談にのれる方法はないだろうか。
 例えば、年金生活の方で、所得税が年金から控除されていて、確定申告をしたら納める税金が出るため確定申告をしない選択をされた方も、医療費控除や生命保険料控除などがあれば、住民税の申告をすることで住民税が下がります。住民税は所得金額に関わらず税率が一律10%なので、所得の低い方にとっては所得税より重いものとなり、高所得者に配慮したものとなっています。
 また配当所得のある方は、所得税の申告だけをして、住民税には反映させないという申告をすれば、介護保険料、国民保険料等に影響させることなく、所得税の還付を受けることができる場合もあったりもします。
 このような細かなことについてアドバイスができればいいなあ、知らせる方法はないかなあといろいろと考え、必要とされる方々のために少しずつ進みたい、と思っています。
 あわせて、税金が世の中の動きと深い繋がりがあり、使われ方だけでなく、税制そのものについても、誰が何のためにしようとしているのかを知らせていくことができればいいなあと思います。どこまでどれだけできるか、できることから日々勉強していこうと思います。(太西美智代)