新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこちあれこれ(2021年4月27日号)

2021/04/27
たんばユニオンに続けての労働相談
 この間、たんばユニオン(武庫川ユニオンたんば支部)での相談が続けてあった。
 1件目は、運送会社の従業員が7日間の出勤停止という懲戒処分を受けた問題だ。取引先業者の倉庫で荷受けのために待機していた運転手が、時間になったので荷物の確認に行ったところ当日は荷物がなかった。その際、取引先倉庫の従業員に「早よ言えよ」と言ったことが取引先の信用を失墜した重大な行為だとして7万円もの実損を伴う懲戒処分を受けたのである。
 この処分の撤回を求めてユニオンは団体交渉を行った。会社側弁護士は、処分は重すぎると思ったのだろう、交渉で減給処分を提案したが、これでも3万円もの減給である。ユニオンは、けん責で十分だろうと主張したが、会社が受け入れなかった。交渉は決裂である。その直後、今度は一方的に賃金体系を変更したと直接、組合員に通告してきたのである。労働条件の変更については、ユニオンと協議するとの約束を反故にして。
 もう一つは、大阪に本社を置く昇華転写プリントの会社で、丹波工場で働く30代の男女3人から、「退職したい」との相談があった。3人はすでに自分たちで労働局やハローワークにも相談しながら職場改善要求と退職届を提出していたが、社長はいずれも一切拒否していた。しかも、損害賠償を求めると圧力をかけていることから、ユニオンのバックアップを求めて加入したのだ。
 いずれもワンマン社長によるパワハラであり、労働者イジメである。
 かつては、春闘で賃上げ交渉がデッドロックになった時でさえ、その労働組合を支援するため、会社の周辺には赤旗が林立し、シュプレヒコールがこだまする光景が日常的にあった。そうした姿が減少し、労働組合の社会的影響力が小さくなっていく中で、全日建連帯関西生コン支部への刑事弾圧が行われている。
 今後、運送会社に対して抗議行動を取り組む。ぜひみなさんのご支援をお願いしたい。
塚原久雄(武庫川ユニオン書記長)