新社会兵庫ナウ

水脈(2021年3月9日号)

2021/03/09
 東日本大震災、福島第一原発事故から10年。2月13日にも震度6強の地震が福島周辺で起き、やっと再建した家屋・店舗等が壊れ、自然の無情さに嘆く被災者をテレビで見る。いつ、どこに地震が起きても不思議ではない。関電の老朽原発の再稼働も許してはならない▼福島原発では1日に約140㌧も溜まり続ける汚染水タンクが1千基も立ち並び原発事故の深刻さを表している。汚染水の海洋放出について、アンダーコントロールができているとの安倍前首相の大うそを忘れる人はいないだろう▼そして、コロナ感染の収束が見えない中、五輪開催日まであと数カ月。ここにきて森・前五輪組織委員会会長の女性蔑視発言が大きな問題になり、世界にも広がった。日本のジェンダー・ギャップ指数が153か国中121位である現実の一端が改めて表面化した。政策決定の場にあまりにも女性が少なく、男女賃金格差が大きいことなどがその位置をつくっている。06年には80位だったのが前年には110位と下がり続けている▼国連の中満泉事務次長ら各界のリーダーが差別撤廃の行動宣言を発表しているが、3月8日の国際女性デーにあたり、男女ともにしっかりと実態を見つめ、できる事から始めたい。