新社会兵庫ナウ

水脈(2020年10月13日)

2020/10/17
 年が明けて、あっとに制約されてきたが、気がつけば10月だった▼「安倍政治の継承」をかかげる菅内閣が発足して半月が経とうかという時期、日本学術会議の会員推薦をめぐる政権の横やりが批判を浴びている。「まさに安倍政治継承を地で行っている」―そんな印象も強いが、考えてみれば政権の官房長官として自らが率先してやってきた傲慢なやり方を、今度は自分が内閣の長としてやってみせているのにすぎない▼歴代、保守政権ですら自制的であった内閣関連の一部の人事慣行をズタズタにしてきたのは前政権であり、菅政権はそれをさらに拡大しようというのであろう。民主主義に背を向ける、まさにブルシット・キャビンだ▼その菅内閣の支持率がどの調査でも驚くほど高いなかで、今月下旬、臨時国会が召集される。ささやかれていた冒頭あるいは年内解散は遠のいたという観測も出ているが、100%解散なしとも言い切れないし、いずれ選挙は戦われる。野党側は、立憲民主・国民民主の合流、新国民民主、社民の行方などまだモタツキも残っているが、1日も早く統一候補の態勢を準備していく秋だ。