新社会兵庫ナウ

水脈(2024年3月13日号)

2024/03/13
 3月は女性月間としてのイベントが世界各地で行われている。1904年3月8日のニューヨークでの婦人参政権を求めたデモが起源となって、1975年には国連がこの日を「国際女性デー」と決めた▼イギリス映画『未来を花束にして』には、命をかけて平等を求めて闘った女性サフラジストの揺るぎない熱意と団結が描かれている。現在では女性も投票・立候補ができるが、ジェンダーギャップ指数の日本の順位は世界146ヵ国中の125位。女性議員が圧倒的に少ないことを示している▼今年4月1日から「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」(通称は女性支援新法など)が施行される。売春防止法が根拠になったと言われるが、コロナ禍での若い女性の貧困や自死が社会問題となったこともあり、この新法が成立した。今後、自治体関係諸機関や民間との連携・協働が必要とされていくが、一般的にまだまだこの新法は知られておらず、自治体のやる気を危惧する声も聞く▼パートの「年収の壁」問題や「会計年度職員」など非正規労働者を増やし続ける政治は当事者の声に耳を傾けず、政治の場での議論も少ない。当事者に寄り添う政治がこの新法でも強く問われている。