新社会兵庫ナウ

おんなの目(2024年1月24号)
保険、税金……納めてきたが

2024/01/24
 13年前に早期退職してから、ご近所と仲良くしていただいています。今年還暦の方から70代まで6人。徒党を組んで(?)新年会や焼肉パーティー、おでん、タコ焼き、餅つきなどを開催、周囲からは「あの一画は昭和の下町やな」とささやかれています。
 コロナ禍の時はワクチン接種会場や発熱外来の医療機関などの情報を交換していましたが、今は老後の生活情報です。
 90代の舅さんがグループホームに入所された方は「ホームの費用は本人の年金だけでは足りない」とのこと。親戚が老人ホームに入居されている方からは「管理費などホームの費用が値上がりして出ていく人もいる」、高齢者施設に勤めている方からは「ヘルパーさんが次々に辞めていく。あの施設つぶれるかも」「介護保険があっても家族のいる人はあまり介護が受けられないそうよ」などの情報が入ってきます。
 6人の結論、死ぬまでここで暮らそう。これからも助け合って暮らそうと思っています。
 でも考えてみれば、できたときから介護保険料を払っている、今も少ない年金から納めているのに、「自助」ですか。
 どんどん上がってきた消費税も払ってきました。現役のときは、健康保険料や年金保険料、所得税に住民税と沢山納めてきました。いざ高齢になって体も弱り働けなくなった時、「高齢者が多いからね。若者が少ないから費用が足りないんだ」と言われ、満足な医療や介護、年金が受け取れないなんて……。
 30年余り前、職場の先輩が高校を受験する中学3年生にこう呼びかけていました。「まず近所のおじさんやおばさんに高校受験させてもらいますとあいさつに行け。高校(+旧制中学校や女学校)に行っていない人も、ずっと税金を払ってこられた。その税金で建てた高校へ行かせてもらうのだから」
 そう、学校だけでなく水道や道路など生活を支える社会資本の多くは、税金や健康保険料・年金保険料(財政投融資)で作られてきた。先の世代のお金で次の世代を育て生活を支えてきた。先の世代は老後、返してもらうという仕組みです。
 いや、予想外の少子化が進んでお金が集まらないのです、なんて言っているお役人!少子化だけが原因ですか?
 健康保険料・年金保険料は正社員なら半額を雇用者が負担します。非正規雇用なら雇用者負担分がない。この20年で非正規雇用は4割を越えました。企業の社会保険負担分が減ったことも、財源不足の一因ではないでしょうか。
 また親の介護や自分の老後を考えて、結婚や出産を諦めている人もいるのでは。そうなれば、ますます少子化が進み、日本の未来が明るくならないように思えてなりません。
(半澤恵子)