新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこちあれこれ419(2023年10月11日号)
仲間に訴え、改めて拡大への第一歩

2023/10/11
 組織の現状は高齢化と後継者不足。組織数は増減を繰り返している。この現状を改善するために役員会で議題にあげたが、出た意見は、「(拡大は)○○地域では無理です」と否定的な意見を、積極的に出す役員もあった。
 こうした弱さがあるが、これでは但馬地域でのユニオン運動が消滅していくかもしれないという危機感の中で、自分で拡大対象者をリストアップした。対象者は、①労組OB、②現役組合員、③労働相談者だが、今日までの対象者との個々面接などで把握している特徴などを報告して、三役を中心に分担して取り組んでいる。個別に会うのは大変な時間と労力が必要である。長く話をする人、簡単なあいさつ程度の人など、対象者によって話す内容も、相手に求める内容も違う。何度も行けないので、私は、『週刊新社会』を配達・集金する過程などで話をするようにしていて、それでも月1回程度は顔を合わすようにしている。
 これまでの取り組みで明らかになった仲間の反応と意見は、①は「物販は協力できるが、加入までは考えていない」(県職労)、「ユニオン運動はしないし、入らない。退職協で頑張る」(JP)、「何でも協力させてもらう」(全逓)等々である。②は「単組の運動をしているのに、ユニオン運動をしなければならない理由がよくわからない」(JP、自治労)、「組合に入っているが労働条件は良くなるどころか、むしろ悪くなっている。自分が、という気持ちにならない」(JP)、③は但馬地域は私たちの宣伝不足があり、相談者が他のユニオンと比較して圧倒的に少ない。今年に入ってから3件しかなく、結果的に組織していくことができなかった。
 こうして特徴的な意見を紹介したが、決して悲観的な意見ばかりではない。また、出された意見や疑問に対しては、連合運動には限界があること、JP労組では全国大会で3分の1を超える代議員が反対票を投じていること、ゆっくりではあるが下部から変化が見られること等々、私たちが相手にわかりやすい言葉で、話し合いができるようにしていくことが求められている。
 今後のユニオン組合員の拡大や、もう一歩前に出て労働者運動に入ってくれる仲間がいることに自信をもって進めていきたいと思う。
岡田一雄(但馬ユニオン書記長)