熟年者ユニオン、西はりま熟年者の会、明日を考える東播高齢者の会の3団体で構成する兵庫県高齢者団体連絡会は8月20日、明石勤労福祉会館で労働大学講師の津野公男さんを迎えてウクライナ問題の学習会を開いた。
　津野さんの講演では、ウクライナの歴史的な流れを中世からふり返り、ロシア革命によるソ連の成立とその崩壊、その後のグローバル経済、新自由主義の波がウクライナにもＥＵとともにやってきた状況や、ＮＡＴＯの働きかけも働いてくる事実をみた。一方、ウクライナがロシアと中国の影響力の拡大のせめぎ合うエリアの一つになっていること（中国の武漢とキーウ間の国際貨物列車の運行）と、その上にアメリカの影響力の低下が現在の状況を呈しているとの指摘があった。
　津野さんは、「他国への侵略を止めることができるのは、当該国の民主主義の水準であり、国連機能の回復でしかない」と述べ、「武力侵攻する国がなくなれば戦争はなくなる。日本国憲法の前文と９条を世界に広げること（非武装中立）、反戦・反軍拡、民主主義擁護、反貧困、環境破壊反対、核兵器禁止条約批准のたたかいを世界的視野でやろう」と締めくくった。（加納）