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参院選
改憲4党で3分の2を確保
おかざき彩子さん健闘及ばず

2022/07/27
最終日の打ち上げ演説を終え岡崎宏美委員長から労いの花束を受け取るおかざき彩子さん=7月9日、神戸市中央区
社民党、政党要件を維持
 
 6月22日公示、7月10日投開票で行われた第26回参議院選挙で、自民は単独で改選議席(今回125)の過半数を確保、公明と合わせて非改選も含めた参議院の定数(248議席)の過半数を制した。維新の伸張、立憲と共産の後退もあり、自民、公明、維新、国民の「改憲4党」で改憲発議が可能となる3分の2(166議席)を超えた。これにより平和憲法の危機はさらに高まり、改憲をめぐる運動は文字通り正念場を迎えることとなった。こうした中、護憲の第3極の構築をと、新社会党が社民党比例区(共同名簿)から擁立したおかざき彩子さんは、「女・シングル それでも生きていける社会」を訴え、全国を舞台に大奮闘。12年ぶりの全国の新社会党あげての選挙戦の結果、1万7千466票を獲得したが議席には届かなかった。しかし、政党要件の存続がかかった社民党は2・37%を獲得して政党要件を維持、福島みずほ党首の当選も果たした。投票率は52・25%だった。
 
 改選前から8議席増の自民の「大勝」を許し、改憲発議が可能となる条件の確保を許した要因のひとつが立憲の迫力不足・退潮であり、それと重なる野党共闘の後退である。32の1人区について前々回はほぼすべてで(奈良選挙区のみ野党系が競合)、前回はすべてで候補者を一本化できた野党共闘だったが、今回は11選挙区にとどまり、野党の勝利は4選挙区に終わった(前々回11勝、前回10勝)。
 共産は2議席減らし、れいわは3議席増やした。
 こうしたなか、社民党比例区から立候補した新社会党青年女性委員会代表のおかざき彩子さんは、立候補の決定から4か月余という短期戦だったが、全国を駆け巡り、元気に選挙戦を闘い抜いた。「女・シングル それでも生きていける社会」のスローガンは、ロスジェネ世代の当事者性にとどまらず普遍性を持った説得力のある訴えとして聞く者の心に響き、共感を広げた。新たなつながりを得ながら、全国各地で大きな激励を受けた。集会や街頭でのおかざき彩子さんのこの訴えに「自分と重なる」「その通りだ」とかの反応を示してくれた人、とりわけ若い人が少なくなかったことは、今回の選挙戦のひとつの特徴だ。
 闘い抜いたおかざき彩子さんは「選挙をたたかうことでしか得られなかった新たなつながりができ、多くの課題にも気づいた。やってよかったと思える経験だった。得たことを糧にこれからもがんばる」と、語っている。
 今回の選挙での成果と課題を携え、新社会党は当面、統一自治体選挙へ次の一歩を進めることになる。