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「働くものと憲法」をテーマに上西充子さん(法政大学教授)講演会
市民と野党の長田共同アクションが開催

2022/05/18
何が起きているのかを知り、自分で考え、違う意見でも対話することの大切さを強調した上西充子さんの講演=4月17日、神戸市長田区
 市民と野党の長田共同アクションは4月17日、長田区文化センターで上西充子さん(法政大学教授)の講演会を開いた。
 「私たちが社会を変えるために 働くものと憲法」と題した講演は、ロシアで戦争反対の声をあげた人たちがいるが、日本ではそんなロシアの人々のように動けるだろうか、ということから始まった。戦前の日本は、1,200万人以上のアジアの人々、350万人以上の日本の人々の命を犠牲にした。
 憲法と労働基準法について、憲法12条には「国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とあり、労基法1条には「法が定める労働条件の基準は最低のもので、当事者がこの基準を理由として労働条件を低下させてはならない」とあるように、両法は自由と権利を求める市民や労働者にエールを送り、励ましていると述べた。
 また、若い人のツイッターの中で、「今の職場を辞めても同じ問題がついてくる」「これは労働組合を作れということなんだ」と、「耐える、辞める以外の第3の選択肢」として労働組合のことが書かれていたとも紹介し、「経営者を信頼して賃金や労働条件をゆだねてもそれは続かない。労使の力関係で決まるとすると、やはり連帯と団結、労働組合での交渉が必要だ。アメリカでのスタバの労働組合結成のように、自分たちの力で問題を解決できたときに生まれる自信が力になる」と述べた。
 そして、私たちが力を持つために、何が起きているかをきちんと知っていくこと、自分で考えること、違う意見でも対話すること、相手の意見をよく聞きあうことが大切だと強調した。(小城)