40年を超えて反原発運動に関わってきた末田一秀さんが講演=10月23日、神戸市勤労会館
　市民デモＨＹＯＧＯの連続学習会の第4回が10月23日、神戸市勤労会館で会場参加とオンライン参加を併用して開かれた。今回のテーマは新シリーズの「脱原発」で、その第1回だった。
　講師は、反原発運動全国連絡会が発行する月刊紙「はんげんぱつ新聞」の編集委員の末田一秀さん。末田さんは40年以上反原発運動に関わってきた元大阪府職員。「安全性だけではない原発の問題点を問う」と題して講演した。
　末田さんは、「原発の問題点の総ざらえ」として、原発の①安全性、②経済性、③差別性、④軍事性、⑤非民主性、⑥非倫理性と、6つの観点からそれぞれに問題点を多角的に洗い出し、原発がいかに人類や地球にとってあってはならないものであるかを力説した。
　まず安全性について、通常運転時の微量の放射能放出による健康被害を指摘するところから話を切り出し、発電コストのまやかしを暴き、さらには地方、先住民族、下請け労働者、事故被災者等への幾層にもなる差別性を糾弾するなど、ともすれば見落としがちな問題点をも鋭く提起した。