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神戸市原爆被害者の会
22回目の「原爆と人間」写真展

2021/08/24
日本被団協が作成したヒロシマ、ナガサキ「原爆と人間」の写真パネル約70枚などを展示=8月7日、JR神戸駅南地下街デュオギャラリー
 第22回を数える「原爆と人間」写真展が8月5日から10日までの6日間、JR神戸駅地下街のデュオぎゃらりーで開かれ、期間中729人が来場した。
 主催は神戸市原爆被害者の会(立川重則会長)。同会が会場で呼びかけた日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名は279筆集まった。
 写真展ではヒロシマ、ナガサキの被爆の実相を伝える写真パネルや絵画など約70枚が展示されるとともに、被爆の語りなどの映像も流れ、外を通行する人が会場内に足を踏み入れてはパネルにじっと見入る姿も目立った。
 立川会長は、「写真や絵画には、戦争や被爆の現実をあまり知らない若い人たちの想像力を助ける力があり、若い人たちが少しでも戦争の問題を考えるきっかけにしてくれればそれだけでも意味があると思う」と語り、写真展の開催についても「被団協も被害者の会も、『同じ悲劇を他の誰にも経験してほしくない。誰も被害者になってほしくない』という愚直な一心で始まったもの。そんな思いが写真展を通じて少しでも伝わり、残ればと願っている」とも語った。
 さらに、核兵器禁止条約について「唯一の被爆国というなら、日本政府もこれに賛同し、批准国になってほしい。『核兵器国と非核兵器国の架け橋になる』というのであれば、来年1月にウィーンで開かれる第1回締約国会議にまずはオブザーバー参加して、何らかの提案をしていくのが筋道だと考える」と述べた。