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ひょうご労働法律センターが総会
非正規労働者の均等待遇を
中島光孝弁護士が記念講演

2021/07/13
 労働組合や法律家などでつくるひょうご労働法律センターの第21回総会が6月23日、神戸市勤労会館で開かれた(写真)。
総会議事は短時間のうちに終え、総会後は記念講演が行われた。
 講師は大阪労働者弁護団の中島光孝弁護士で、「非正規労働者の均等待遇の実現に向けて」と題し、「同一価値労働同一報酬」をめぐる経過と課題について講演した。
 中島さんは、はじめに日本の均等待遇の変遷を紹介。企業別組合の問題や非正規労働者の増加と格差拡大など均等待遇が進まない日本の現状を示し、つづいてハマキョウレックス事件や日本郵便事件など、労働契約法20条に係る最高裁判決の傾向を分析。その中で、「扶養手当や病気休暇の条件として『継続的な勤務の見込み』をみているが、それは労働者の責任でなく当局の胸先三寸の問題であり、不合理だ」として「雇用の継続性」でなく、「勤務評価による同一価値労働同一報酬の観点が必要だ」と指摘した。
 また、労働組合の取り組みや企業の対応についても解説し、「正社員の労働条件切り下げによる均等待遇」などの問題点なども指摘した。(石上)