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老朽原発・美浜3号機が再稼働
美浜町現地で抗議行動 6.23

2021/07/13
対岸に美浜原発を見る広場で持たれた抗議集会=6月23日、福井県美浜町 
 関西電力は運転開始から44年の老朽原発、美浜3号機(福井県美浜町)を6月23日、再稼働させた。同原発は東日本大震災後の10年間は運転休止をしていた危険極まりない原発で、全国初の老朽原発の再稼働となる。
 23日は美浜町現地では「美浜原発再稼働反対現地抗議行動」が取り組まれ、近畿を中心に全国から350人が参加。兵庫からも脱原発はりまアクションのメンバーらが参加した。
 行動は町内デモから始まり、関電原子力美浜事業本部前で抗議集会と申し入れを行った後、美浜原発の対岸の広場で再び抗議集会。集会後は原発ゲート前を通る1・6㎞のコースをデモ行進し、力いっぱい抗議の声を上げた。
美浜原発対岸集会では、実行委員会の木原壯林さんが「長期間動かしていない原発の再稼働は、玄海、伊方原発のようにこれまでもトラブルを起こしてきた」とあいさつ。
 各団体からの報告では、元美浜原発労働者が、「この原発は、私が働いていた2004年に蒸気漏れ事故を起こし同僚5人の命を奪った。事故後に関電幹部が言った言葉が、『原発はヤカンと同じ。穴が開けば塞げばよい』との無責任発言。けが人も6人出た。絶対に動かしてはならない」と胸を打つ発言。また、釜ヶ崎日雇い労組からは、「04年の事故では関電社員のケガ人はたったの1人。原発稼働を維持しているのは、大半が下請け労働者だ(関電は「協力会社員」とごまかす)」との報告もあった。
 関電の原発に対する無責任で横暴極まりない態度には「新電力」への切り替えを(現在、3割の400万軒が切り替え)。(菅野逸雄)