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福島原発事故から10年のつどい「終わらないフクシマ」
脱原発アクションはりまが開催

2021/03/23
「もう10年・まだ10年」をテーマに福島県浪江町から避難している菅野みずえさんが講演した=3月7日、加古川市
 東日本大震災、福島第一原発事故から10年。2012年7月から毎週金曜日に「関電さん原発やめて行動(関金行動)」(関電姫路支社前での抗議行動と姫路駅前での宣伝行動。3月5日で429回実施)などを続けている市民団体「脱原発はりまアクション」が3月7日、加古川市内で「福島原発事故から10年のつどい 終わらないフクシマ」を開いた。
 会場には87人が参加、オンラインでの18人とあわせて105人が参加した。
 集会では、福島県浪江町で原発事故に遭い、いま三木市に避難している菅野(かんの)みずえさんが「もう10年・まだ10年」と題して、帰還困難区域とされている原発事故後の浪江町の現況などを語った。
 菅野さんはまず、「福島を忘れない、とよく言われるが、『忘れない』は終わったことに使う言葉。原発事故は実際には始まったばかりだ。収束作業にすら至っていない。遠く離れた、誰かの物語ではなく、あなたの話だと思ってほしい。ぜひ福井の原発再稼働のことも考えてほしい。やり過ごさないこと、考え続けること―それを『忘れない』の代わりにしてほしい」と切り出し、「そこにあったはずの日々のくらし」を奪われた浪江町の自宅の状況や地域の現況などを報告した。最後に、最初の言葉をもう一度繰り返して締めくくった。
 さらに、集会では福島の「子ども脱被ばく裁判」についての報告が同裁判を支える西日本・事務局の後藤由美子さんによって行われた。3月1日に福島地裁で行政訴訟(子ども裁判)、国賠請求(親子裁判)について「却下」、「棄却」という不当な判決が出されたばかりの同裁判について、判決の問題点などが解説された。