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斎藤知事が初の証人尋問
知事は頑なにパワハラ否定
兵庫県議会・百条委員会 8.30

2024/08/30
知事への尋問がネット中継されるのを議会ロビーで見る県民

 斎藤知事らのパワハラ疑惑などを内部告発する元西播磨県民局長の告発文書をめぐり県議会に設けられた百条委員会が8月30日に開かれ、斎藤知事本人が初めて証人尋問に立った。
 この間、斎藤知事の辞職を求める県民の声は一段と高まり、当初はこの日に県民の行動も呼びかけられていたが、台風10号によるリスクを考慮して行動は中止となった。それでも県民の関心は高く、30席の傍聴券を求めて100人近くが抽選を行った。
 百条委員会が約9700人の県職員を対象にしたアンケートも期限までに約7割の回答があり、8月23日には4568通の中間集約が公表された。パワハラについては4割弱が知事のパワハラ疑惑を見聞きしたと答えており、新たな疑惑も浮かび上がっている。
 30日は、これらの証言なども含めてパワハラ問題を中心に尋問が行われたが、具体的な事案について、多くは「覚えていない」とし、記憶があるというものについては「業務上の必要な指導だった」と、パワハラは頑なに否定し続けた。
 また、告発者の処分については「今でも適正だと思っている」と開き直った。
 さらに、自らの進退をめぐっては、事後の記者会見でもこれまでと変わることなく「県政を前に進めていく」という言葉で辞職を強く否定した。
 こうした状況で、県会では今後、不信任決議案の提出が焦点化されていくことになるが、ひょうご県民連合がすでに提出を表明しており、他の会派や各会派間の交渉の動向が注目されていく。
 今後、9月6日の百条委員会でも斎藤知事への尋問が引き続き行われ、公益通報制度、告発者の保護などをめぐる問題の検証が行われる