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王子公園整備問題
今後の活動方針を決定 9・1市民集会、署名提出、行政訴訟提訴
「市民ミーティング」実行委が全体会議

2024/08/11
(写真上)「王子プールを残して」と取り組んだ署名は毎週街頭に立ち約6千筆を集めた=8月、(写真下)JR六甲道駅前活動資金づくりにバザーも実施=8月11日、神戸市灘区

 市民の声を聞き入れることなく一方的に進む神戸市の王子公園再整備計画に抗して運動に取り組んできた「王子公園・市民ミーティング」実行委員会は8月4日、「全体会議」を開き、いま取り組んでいる署名活動の集約や今後の運動の進め方などについて報告と議論を行った。
 同実行委員会はこの間、今秋に予定されている王子プール解体は再整備計画実行の端緒になるとして何としてもこれを阻止しようと、「王子プールをなくさないで!」の署名行動に取り組んでいる。酷暑のなか、1万筆を目標に王子プール前とJR六甲道駅の2か所で定期的に取り組み、「プールの取り壊しは反対!」「そんなこと、知らなかった!」などの声を多く聞きながら、6千筆弱の署名を集約。9月初めに神戸市に提出する。
 全体会議ではまた、行政訴訟に取り組むことも報告し確認された。実行委員会の企画メンバーの中で、行政訴訟について話し合いを重ねてきたが、提訴を決断した。この2年半、様々な手段で住民運動を展開してきたが、市は不透明な政策プロセスで淡々と手続きを進め、2月5日には十分な審議もないまま、都市計画審議会で大学誘致などの計画が採択された。このような主権者無視の神戸市政に対する行政訴訟だ。
 住民運動と行政訴訟を車の両輪と位置付けて取り組みを進める。原告5人と弁護士で8月末に提訴する。主な争点は、大学誘致をめぐっての「都市公園法」第16条の〝公益性〞だ。運動の資金づくりと周知を兼ねてクラウド・ファンディングも始める。
 また、「防災の日」の9月1日には動物園ホールで市民集会を開く。
 王子公園再整備問題は、決して王子公園だけの問題ではない。全国の公園=公共空間で行政主導・住民不在、環境破壊・樹木伐採が強行されていて、共通の問題だ。ぜひ、皆さんの力を貸しください。
(小林るみ子)