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斎藤知事は責任取り辞職を
各界に広がる辞職求める声

2024/08/14
(上)県議会が設置した百条委員会が開かれた7月19日は200人を超える県民が県の庁舎前に集まり斎藤知事の辞職を求めてアピールした=兵庫県庁前、(下)7月19日に開かれた百条委員会(県HPから)
 
百条委は30日に知事尋問
 「斎藤知事は責任を取りただちに辞職を」―。元西播磨県民局長の内部告発によって明るみに出た斎藤知事のパワハラ疑惑などをめぐる問題は、告発した元県民局長が「一死をもって抗議する」とのメッセージを残して自死する事態にまで至り、県政は異常な混乱状態にある。こうしたなか、知事の辞職を求める声は日々大きくなり、広がっている。職員労働組合や退職者の会などの申し入れのほか、県内の自治体の長や知事の推薦政党からも辞職を求める声があがる。百条委員会が開かれた7月19日には、200人を超える県民が県庁を取り囲むように集まり、知事の辞職を求める行動を起こした。
 7月19日の昼、百条委員会を前に、「知事は辞職を」「知事失格」「END斎藤」などと書いたプラカードや、亡くなった元県民局長を悼む喪章リボンを付けたり、手向けの花を手にした人々が次々と県庁2号館前に集まり、総勢200人を超えた。集まった県民らは時にはマイクリレーで、時にはスタンディングで斎藤知事の疑惑の数々を追及し、辞職を求めるアピールを繰り広げた。
 午後から開かれた県議会の調査特別委員会(百条委員会)の第3回には内部告発を行った元県民局長が証人として出席する予定だったが、死亡した元県民局長は百条委員会の出席に備えて陳述書や会議の席でワインを「おねだり」する斎藤知事の音声データなど4点の資料を用意しており、遺族は、「百条委員会は最後までやり通してほしい」との元県民局長のメッセージをも含めてこれらを百条委員会に提出していた。百条委員会はこれらを資料として採用することを決め、「文書の真偽を白日の下に明らかにすることが務めだ」として公開した。
 陳述書には、元県民局長が告発文書で明らかにした7つの疑惑について、自らが知った経緯や調べた内容が想定問答形式で詳細に記載されており、パワハラ疑惑についても新たに10の事例があげられている。
 この日の百条委員会では、今後の日程案が示され、8月下旬から①知事のパワハラ疑惑、②知事への贈答品疑惑、③プロ野球優勝パレードをめぐる疑惑などについて、分けて証人尋問を行っていくことが決まった。
 さらに、会計年度任用職員も含む約9700人の県職員を対象にアンケートを実施し、8月下旬までに中間報告をまとめる方針も明らかにされた。
 その後、8月2日に開かれた第4回の百条委員会では8月30日に斎藤知事を公開で尋問することが決まった。