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岡崎委員長・新年あいさつ
「戦争をさせない」。 市民生活を人間らしくする政治へ

2024/01/22
新社会党中央執行委員長
岡崎ひろみ

 
 新年の幕開けを、一強政権を長く続けた自民党政治の腐敗、組織ぐるみの裏金作りがあからさまになる中で迎えた。検察人事に介入してでも居座り続けた自民党政権を終わらせるために、市民と野党が力を合わせ、きたるべき総選挙、参議院選挙をたたかおう。
 私たちが取り組む基本は、「戦争をさせない」ことに尽きる。憲法を改悪させないことだ。推し進められる軍事予算の肥大化を止め、何より市民生活を人間らしくする政治に変えることである。「アメリカとの約束」「同盟国間の協力」を盾に、「国のかたち」に関わる方針を閣議決定し、形ばかりの国会議論と与党による多数決によって、戦争する国へと舵を切る非民主的な政治は許せない。
 かつて国民に「黙って従う生き方」を教え込んだ戦前の時代を、私たちは歴史に学んできた。侵略戦争を植民地支配からアジアを解放するためだと繰り返した政府。天皇に絶対忠誠を誓い、死んでご奉公の思想を教育された子どもたち。家父長制の下、家庭内でも家長に従う道徳に浸された国民。こうした一切合切を無かったことにする歴史観に裏打ちされた安倍政治を、今は岸田政権が引き継いでいる。一昨年の参議院選挙を機に、本部はジェンダーについて、兵庫でもハラスメントを自分たちの問題として学習するようになったが、戦前の国民支配の根幹にある家制度や家父長制が、現代社会でも性差別、世帯単位の制度等を通して格差と貧困、貧弱な社会保障、自己責任社会を形成していることを理解してほしいと考える。
 ロシアのウクライナ侵攻を例に、中国による台湾武力侵攻があるかのようにあおり、「武力による平和」を正当化する政治を許せない。ガザの悲惨な状況を終わらせるのは、為政者の謀を超えて武器を捨てるところからしか始まらない。「非武装中立」は空想ではなく、実現するための政治の覚悟と努力が必要なのだ。イスラエルによるジェノサイドを容認するアメリカ、世界の支配者でありたいアメリカから求められるままに、戦争する国へと踏み出す政策に舵を切った岸田政権を終わらせる時である。沖縄が標的にされないために、他国民を殺戮する国にならないために、基地も武装も不要だと伝える努力である。
 生きづらさを抱える人が増えている。対症療法の対策では解決しない。子どもの貧困、少子化、DV、不登校、労働者の疲弊等々に通底する「人間の権利」を軽視した制度を変える「具体的な権利要求」をもとに、多くの人たちと連帯していこう。