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全国一斉
メンタル・ハラスメントほっとラインを2日間開設  10.9、10
兵庫では労働3団体が共同で実施

2023/10/09
【写真説明】兵庫で開設された電話窓口には2日間で47件の深刻な相談が寄せられた=10月9日、神戸市中央区・ひょうごユニオン

 
10月10日の「世界メンタルヘルスデー」にあわせ、10月9、10日の2日間、全国一斉の電話相談窓口「メンタル労災相談・ハラスメント対策ほっとライン」が開設された。これは、全国安全衛生センター連絡会議がコミュニティ・ユニオン全国ネットワークの協力のもとに実施したもの。
 兵庫では、NPO法人ひょうご労働安全衛生センター、ひょうごユニオン、NPO法人ひょうご働く人の相談室の3団体が、事前に2回のセミナーを開催したうえで共同で実施した。
 9日にNHKとサンテレビが報道したこともあり、一時は回線数を上回る電話がかかり、2日間で47件の相談が寄せられた。
 相談の多くはハラスメントを受けて退職したり精神疾患になるなど深刻な内容もので、相談員は時間をかけて丁寧に対応をした。中には「管理職になってすぐに精神疾患になり、その後、長期間入退院を繰り返し現在も治療しているが、今からでも労災申請ができるだろうか」といった内容もあり、解決方法を今後も引き続き相談していくことになったケースも何件かある。
 最近の労働相談では、職場のいじめ・パワハラとそれが原因の体調不良に関することが最も多く、年々件数が増え続けている。「パワハラ防止法」が徐々に浸透しつつはあるが、被害者を守るという点で実効性は乏しく、今後の取り組みの強化が求められている。
(山西)