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戦争させない、9条壊すな!
新しい戦前にするな!
5・3兵庫憲法集会に6,500人

2023/05/03
【写真説明】上)五月晴れの下、6,500人が集まった兵庫憲法集会=5月3日、神戸市中央区・みなとのもり公園
中)松尾貴史さん
下)集会後は3つのコースに分かれて、パレードを行った=5月3日、神戸市中央区


 岸田政権が敵基地攻撃能力の保有や防衛費2倍化などの大軍拡路線を打ち出し、戦争する国への道を推し進めるなど、平和憲法がかつてなく危機的な状況のなかで迎えた今年の憲法記念日。全国各地で軍拡を許さず平和憲法を守ろうと訴える憲法集会が開かれたが、兵庫でも「戦争させない、9条壊すな!総がかり行動兵庫県実行委員会」(略称・総がかり行動兵庫)が呼びかける「戦争させない、9条壊すな!5・3兵庫憲法集会」が5月3日の午後2時から神戸市中央区のみなとのもり公園で開かれ、約6,500人が参加した。

 開会に先立ち、ステージでは初登場のカオリンズと川口真由美さんのミニコンサート。開会宣言を間にはさんで熱のこもった演奏で会場が一体となって盛り上った。
 主催者あいさつに立った羽柴修さん(弁護士9条の会)は、岸田政権が安保関連3文書を改定して安保政策を大転換するのは国民を新たな戦前、戦争に導こうとするものだと厳しく批判。政治による戦争の選択を許さず、憲法9条を生かした外交こそが最も合理的な安全保障政策であることを強く訴えようと呼びかけた。
 つづいて、県内選出の立憲野党の国会議員を代表して井坂信彦衆議院議員が来賓あいさつ。
メインスピーカーは俳優、エッセイストなどで広く活躍している松尾貴史さん。松尾さんは、自分が生まれ育った当時から多様性を感じたと神戸の町の良さから語り始めた。そして、阪神・淡路大震災の頃からこの国の政治におかしさを感じたと、何事にも責任をとらない為政に納得できないことが多いと批判し、憲法のことに話が及んだ。権力者の暴走を許さないために権力者を縛るのが憲法なのに、権力者がこれを変えようとしたり、改憲を党是とするような政党はそもそも憲法違反だとバッサリ。また、憲法の大切さを強調して、そのことを身近なものとして分かりやすく伝える井上ひさしの絵本『子どもに伝える日本国憲法』の紹介なども行った。
 スピーチの後、集会参加者は「戦争させない、9条壊すな」と書かれたメッセージボードを高く掲げて平和への思いを一同で示した(写真上)。
「今こそ、非戦を誓った憲法9条による世界平和を」と題した「5・3憲法アピール」は、第25代高校生平和大使の長富日向さんが読み上げた。
集会は「団結がんばろう」の3唱で閉会。集会後、参加者は「軍事大国化反対」「平和憲法を守れ」「原発再稼働反対」などのコールを響かせながら3コースに分かれて元町までパレードを行った。