トピックス

岡崎宏美委員長・新年あいさつ

2023/01/19
2023年、「たたかい」の年。
「なかまたちよ! 共にたたかいましょう!」

 
新社会党中央執行委員長  岡崎ひろみ
 
 新年おめでとうございます。昨年は参議院選挙へのご支援・ご協力をいただき、ありがとうございました。平和とは、民主主義とは何か、無益な争いを避ける政治、人が人として認められ生きることができる社会はどのようにつくれるのかが改めて問われる選挙結果となりました。答えは、今の社会を生き、有権者として参加する私たち自身が作り出す以外にありません。
いつも手元に置いてきた詩集「種をまく人」を読み直しています。兵庫の地で同和教育や障碍者運動に生涯かけて取り組まれた玉本格先生の作品です。小選挙区制度の下、国会の議席を失って、新社会党のこれからをどうするか、どう闘えばよいのかを考えていた頃に、玉本先生から贈られた詩集です。先生は詩の一節通りに、「岡崎さん、たたかえば良いのだよ」と言われました。軍拡、力の政治を許容する空気が広がり始めた今、教え子を戦場に送り続けた深い悔恨を持って戦後の人生を「たたかい」続けた人の言葉をかみしめます。
 
 戦争をくぐり抜けてきたわたしの胸には  根強くこびりついた錆がある  その錆を拭い去るつもりで生きてきたが  怨念の染(しみ)は未だ消え去りそうにはない  「戦」うという文字「争」うという文字をみると  殺人兵器が眼前に浮かんできて  鳥肌が立つ  「闘」うという文字も凶器を突きつけて奪い犯し殺してきた  狂人の影を焼きつけ  今もそのままの姿を残したままではないか 
 
 そのままにしておいて  最近「戦い」でもない「闘い」でもない  もうひとつの消してはならぬ「たたかい」の火から  目を逸らそうとしてはいないか  たたかわぬ政党  たたかわぬ労働組合  たたかわぬ政治家たち  たたかわぬ労働者たち  何が真理か何が正義か  目先のわが身だけに目がくらんで  やさしさと生き抜くことと反差別の  「たたかい」をわすれていないか  「たたかい」というコトバがいやなら  「行動する」と置きかえてもよい
 
 なかまたちよ!  またもや縦の道徳に従えと命令するものがいる  自主性を奪われた暗黒の社会に立ち向かおうとさせないものは誰か  われらの責任と協力によって  明るくしようと「行動」を遮るものは何ものなのか
(「つぶやき」から抜粋)
 
 やさしさと生き抜くことと反差別の「たたかい」は、この詩集が出版された20数年前よりもっと強く求められています。参議院選挙を通して聞いた「生きていることが平和でないです」と生きづらさを訴える声は、性や雇用の形態や国籍や障がいの有無等々の理由で差別せず誰でも1人の人間として生活できるようになりたいという要求です。私が住む町には、暮らし慣れた町で生涯暮らしたいという高齢者を支える体制があるか、親の収入などに関係なく子どもたちは教育を受けることができるようになっているか、公共の役割がきちんと意識され、水や自然の保全は問題ないか、国の言いなりではなく住民の安全にとって必要な施策が検討されているか……。問いかけの向こうに、次の世代へ私たちが作り出す「答え」はあります。統一自治体選挙の先頭に立つ候補者の皆さんと共に「たたかう」「行動する」中に見えてくるはずです。なかまたちよ! 共にたたかいましょう!