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コロナ禍で相談件数も増加
ひょうご労働安全衛生センターが総会

2022/06/21
アスベスト被害やコロナ災害などこの1年、相談件数が多かったことが報告された=6月4日、神戸市中央区 
 NPO法人ひょうご労働安全衛生センター(小西達也理事長)の第17回通常総会が6月4日、神戸市内で開かれた。
 小西理事長のあいさつから始まった第1部は総会議事。アスベスト被害をはじめ、コロナ災害、過重労働、精神疾患等の年間144件の相談、さらに、アスベスト被害やいじめパワハラ問題でのホットラインでも300件を超える相談があったことなど、西山和宏専務理事が年間の活動•事業報告を行った。
 第2部は、平山春樹さん(自治労中央本部衛生医療評議会事務局長)による「新型コロナウイルス感染症の最前線で働く人々の安全衛生問題」の記念講演。
 1990年代から始まった行財政改革で全国の保健所が削減され、今回のコロナ災害で保健師は過労死ラインを越える働き方を余儀なくされた。
 講演では、アンケート結果によると、23%が過労死ラインの時間外労働をし、36%がうつ的症状があり、23%が医療現場での差別•偏見ありという回答で、早急な労働環境の改善が必要であること。そのためには、専門職だけでなく事務職も含めた人員増が不可欠であることが強調された。また、平時からの備えの必要性も強調された。
 しかし、保健所や医療現場で働く人の労働環境は依然と厳しいままであり、現状を調査し、改善につなげていくためにも、国への働きかけ等が不可欠で、ひょうご労働安全衛生センターの新年度の活動•事業にもつながる問題提起となった。
(小林)