新社会兵庫ナウ
水脈(2022年5月18日号)
2022/05/18
ロシアのウクライナ侵攻を横目に自民党の「安保」暴走が止まらない▼ロシアのウクライナ侵攻が始まった3日後の2月27日、フジTVに出演した安倍晋三はNATO加盟国の「核シェアリング(核共有)」に触れ、日本も議論をタブー視してはならないと核兵器容認の妄言。この場で安倍はもう一つ、「敵基地攻撃」についても基地にこだわらず相手の軍事中枢も対象と発言している▼そして4月27日、自民党安全保障調査会は政府の安保3文書改定に向けて、敵基地攻撃能力を「反撃能力」と言い換え、相手国の指揮統制機能等も対象とすること、防衛費は今後5年以内にNATO諸国にならってGDP比2%以上の達成を目指すことなどを提言した。また、自民党北海道連は、自衛隊配備の南西諸島シフトのなかで対ロシア、北海道の防衛体制強化を要求▼「非核3原則」「専守防衛」は100%われわれの考えではないが、長年にわたって国民が政府・自民党に守らせてきた原則が弊履のごとく捨てられ、自民党は核武装・軍事大国化の道を進もうとしている▼にもかかわらずメディアはおとなしい。なら、われわれ自身はどうか。自民党の妄言に慣れっこになって出る声も小さくなってはいないか。