新社会兵庫ナウ

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2022/04/27
後期高齢者の医療費窓口2割負担反対
 
 昨今は将来の高齢者も含めて置かれた状況には厳しさが増しつつある。
 後期高齢者(75歳以上)の医療費窓口負担が、今年10月より現行の1割から2割に倍増される(年収200万円以上の1人世帯、同320万円以上の2人世帯が対象)。
 さらに後期高齢者医療制度の保険料が今年4月から全国平均月額6,472円(年間77,663円)となり、2年毎の見直しで2年前より年間1,369円増となった。
 追い打ちを掛けるように4月より年金受給額が0・4%引き下げられた。一方で年金受給開始年齢を75歳までの選択制にして加齢に従い受給率が引き上げられる。人参をぶら下げて何歳までも働かせて、年金の支払いを遅らせようとしている。
 これらいずれもが現75歳以下の人にも引き継がれ、「失われた30年」と言われる時代(1990〜現在)に現役の主たる年数を送った次の世代の人々にも困難な老後が待っていると言わざるを得ない。
 現在、熟年者ユニオンを中心に取り組んでいる医療費窓口2割負担反対運動は、①今年の6月県議会に署名を提出して県議会より国に対し反対意見を申してもらう請願署名。②「高齢者医療改悪に反対する会」を昨年11月に起ち上げ、横断的な繋がりができた。③前述のように、高齢者の問題に限定せず現役世代の将来に係る問題として取り組む。④市民に広く知らせるために街頭での署名活動に注力している。
 この署名活動は、熟年者ユニオンの活動範囲では尼崎から明石間だが、これを超え東播、但馬地域など県下に広がりつつある(県外からも署名が寄せられている)。4月中旬の集計で約2,200筆あり、コロナ禍が収まらない状況下で対策を講じながら、残りひと月半でさらに集中した活動をしていきたい。今後も各地で街頭署名活動を予定している。読者で最寄りの場所での署名活動に参加してもらえる方は熟年者ユニオンにぜひご連絡をくださいください。
管沼祥三(熟年者ユニオン神戸支部長)