トピックス

国際女性デー・イベント
入管法・入管体制の実態を学ぶ
アイ女性会議ひょうご

2022/03/23
急きょ参加者どうしが共に学ぶ学習会方針に切り替えての開催となった=3月5日、神戸市中央区
 アイ女性会議ひょうごは3月5日、今年の国際女性デーの取り組みとして、これまであまり向き合えていなかった外国人労働者の実態、入管法の実態についての学習会を神戸市内で開いた。元々は講演会を予定していたが、講師がコロナ感染したため、急きょ参加者どうしが共に学ぶ学習会形式での開催となった。
 最初に、ウイシュマさんをはじめ20人を超える死者を出している現在の入管体制を追い続けてきた医師が制作したDVDを視聴した。
 なぜこのような暴力的対応、患者の放置、家族を引き裂く強制送還が続けられているのか。その答は入管の出自にあった。戦前、日本の入国管理を所管していた特高警察や内務省は占領軍によって解体されたものの、公職追放を免れた彼らが戦後の「入管」の担い手 となり発足している。当然、在日に対する強い偏見や差別感をもち、常に公安的な発想で「入管」業務が行われていく。2000年に廃止されるまで続けられていた外国人、多くは在日韓国・朝鮮人への指紋押捺制度にもそれは表れている。
 1982年の日本の「難民条約」加盟以降は入管が難民の「認定業務」を担当することになるが、国際的にもけた違いに低い1%に満たない難民認定。厳しい基準を課し、到底不可能な「迫害、弾圧の客観的証拠」を要求しているからだ。「人道的」対応には程遠く、猜疑心に満ちた入管の体質は、その役割が労働力確保にシフトしてきたなかでも変わっていない。
 「外国人を人として見ていない」「フロイドさんの事件を『アメリカはひどい』と見ていたが、日本の社会にもある、こんな闇をなくしていきたい」と、さらに学習を続けていくことを約束して終わった。
学習会終了後は街頭に出て、JR神戸駅前でロシアのウクライナ侵攻に抗議する街頭宣伝行動を行った。(丸山)