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議会からのメッセージ①  2022年・私の課題
子ども家庭センターの設置へ尽力

尼崎市
尼崎市議会議員
つづき徳昭

2022/02/09
 尼崎市は、阪神間の交通の便が良いにもかかわらず、かつての公害の町や治安が悪いなどのイメージが強く、子育て世代には人気がありませんでした。その他の要因として全国的には9割が実施している中学校給食もやっと今年1月12日から実施で、これまではありませんでした。また、不登校なども多く、子育て世代の課題でした。
 そのために人口は微増しているにもかかわらず、大学等を卒業し、就職で転入してくる若者世代は多いものの、ファミリー世代になると転出が増える傾向があります。
 子育て世代の課題の解決に向け、尼崎市は、旧聖トマス大学の閉鎖に当って跡地の寄付を受け、家庭総合支援拠点として子どもの育ち支援センター「いくしあ」を2019年10月にオープンしました。残念ながらまだまだあまり知られてないようで、「どこにあるの?」とよく聞かれますが、子どもの育ち支援センターは、児童虐待相談の増加等や児童福祉法の改正等によって課題や困難を抱える子どもや子育て家庭に寄り添い、継続的に支援を行う総合施設です。
表①は西宮子ども家庭センターの新規の相談件数ですが、表②は尼崎市の要保護児童対策地域協議会で扱っている虐待件数で、重複もあります。尼崎市の特徴として、この表②のようにネグレクトと言われる相談が多く、かつ増加していて、この街の課題です。
 尼崎市は、子育て支援の充実を目指し、単独で児童相談所や一時保護、里親などの機能を持つ「尼崎市子ども家庭センター」を2026年に設置することを目指し取り組んでいます。
 現在の「いくしあ」が持っている子育て支援に、これまでは県が行っていた児童相談所等が市に移管されることにより、一貫した支援が実現することになります。
 今後、一時保護施設の新たな建設や県からの移管に伴う人材育成などが重要な課題です。