新社会兵庫ナウ

水脈(2022年1月19日号)

2022/01/20
 コロナの感染状況が他国に類を見ないほど落ち着いた中で穏やかに今年の元旦を迎えられたと思ったのも束の間、1週間も経たないうちに、心配通りに日本でも感染が再び急拡大。感染力の強いオミクロン株のせいで感染者は日々倍増の様相に▼ただ、お正月恒例の駅伝はその新たな影響を受けることなく開催された。元日は実業団対抗のニューイヤー駅伝、2日、3日はとりわけ人気の高い箱根駅伝だ。最近でこそ海外でもレースがあるようだが、駅伝は1917年に日本で始まった日本特有の競技。日本では人気がある。日本人好みの団体競技というだけではない魅力が駅伝にはあるのだろう。傑出した個人だけでは勝てず、勝負はチーム・組織としての総合力に懸かる。その総合力を生み出す襷リレーをめぐる悲喜こもごもの人間ドラマに心が動かされるか▼こう考えると、その魅力は私たちの運動に重ねてみても通じるところ大、という気がしてくる。長期にねばり強く、みんなでつないで最善の結果を出していく。いま、労働運動も政治運動も決して順調な状況にはないが、そんな中だからこそ長期の構えで希望をつなぎ展望を拓いていくことが求められているのだろうと勝手な解釈をした年頭だった。