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75歳以上の医療費窓口負担2割反対!
「高齢者医療改悪に反対する兵庫の会」が発足・始動

2022/01/19
熟年者ユニオンが署名運動を取り組み始めた=2021年12月21日、JR六甲道駅前
 昨年6月の通常国会で75歳以上の医療費窓口2割負担が可決され、今年10月から施行されようとしている。現行の1割負担が2倍増になる。年収200万円以上の単身者、320万円以上の2人世帯が対象(約370万人)とされているが、自民党の財政再建推進本部などは2020年11月に「年齢にかかわらず公平な給付率(7割給付=3割負担へ統一)をめざすべき」と提言しており、今後さらに3割負担への改悪や所得制限の切り下げも懸念される。
 こうした流れの中、すでに決まってしまった改悪だが、このまま手を拱いてただ施行を待つわけにはいかない、また、たんに高齢者だけでの問題ではないと、熟年者ユニオンや全国自治体退職者会兵庫県本部、ろっこう医療生協など県内の7団体・組織が集まり「高齢者医療改悪に反対する兵庫の会」を立ち上げ、反対運動に取り組んでいくことになった。当面、①10月施行予定の後期高齢者の医療費窓口2割負担の撤回、②後期高齢者医療保険制度が正常に運営できるよう税財源の拡充を図ることを求める意見書を国に提出するよう、兵庫県議会に請願署名を提出するための署名運動を始めた。
 12月18日には活動開始のキックオフ集会を神戸市勤労会館で開いた(写真下)。集会では、同会会長の大槻信夫さん(自治体退職者会兵庫県本部)があいさつ。「決まったことだから仕方がないとあきらめていたら私たちの生活は悪化するばかり。署名集めは困難だろうが、請願署名を集めて県議会に国への反対の意見書提出を求めよう。県議会は良識を県民に示してほしい」と訴えた。
 その後、ろっこう医療生協・前専務理事の金丸正樹さんが、たたかいの根拠と自信を鮮明にと講演。今では高齢者医療費のたたかいはまずは「常識」とぶつかるしかないが、「私たちは困っている」から「あなたたちこそ困る」へ、「私たちの主張こそが若い人たちのための訴え」と、世代親和性が不可欠なことを提起し、このたたかいは全世代を代表するたたかいだと強調した。