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新たな改憲の動きを止めよう
総がかり行動兵庫が11・3兵庫憲法集会

2021/11/30
約1500人が参加してオンラインでの中継も併せて行われた集会では「ご飯論法」の名付け親、上西充子法政大学教授がスピーチ=11月3日、神戸メリケンパーク
 先の総選挙で自公に維新を加えた改憲勢力は衆議院で3分の2を超えた。岸田首相は選挙直後の記者会見で「党是である憲法改正に精力的に取り組む」と語り、維新・松井代表は「来年の参院選までに改憲案を固め、参院選と同時に国民投票を実施すべきだ」とぶち上げた。改憲への新たな危険な動きがすでに始まっている。こうした状況のなか、憲法公布75年の11月3日、「総がかり行動兵庫」が主催する「戦争させない、9条壊すな! 11.・3兵庫憲法集会」が神戸メリケンパークで開かれ、約1500人が参加した。集会は同時にユーチューブでライブ中継も行われた。
上西充子・法政大学教授がスピーチ
 三線デュオ「淡路ぬニセター(沖縄の言葉で「淡路の若者たち」の意)の歌で始まった集会は、ラジオでお馴染みの小山乃里子さんの司会で進められた。
 冒頭、主催者を代表して大野義政さん(戦争させない1000人委員会・ひょうご)があいさつ。総選挙の結果にふれ、「これまでに増して困難な政治情勢になった。われわれの運動のテンポを上げなければならない。ひとりひとりの人権が尊重され、すべての人の安心な生活が保障される社会を」と訴えた。
 集会のメインスピーカーは、安倍元首相のごまかしの国会答弁を「ご飯論法」と名付けた法政大学教授の上西充子さん。上西さんは、東京の2つの選挙区で若い新人候補が野党共闘で自民党候補を打ち破った成果のことから、「憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とある憲法12条に言及。この「不断の努力」が連綿と続けられていくためには、自分が努力し続けるだけではなく、新しくその動きに加わる人が次々と生まれてくることが必要だとして、自らが行ってきた国会パブリックビューイングの活動を紹介。「どうすれば伝わるのか」ではなく、「どうすれば相手が関心をもってくれるだろうか」と、発信する側の発想ではなく相手の気持ちを想像して行動することの大切さを伝えた。
 上西さんのスピーチにつづき、参加者からの訴えとして、立川重則さん(県被爆者団体協議会理事長)が核兵器禁止条約への署名・批准を日本政府に求める運動について、石田真美さん(弁護士)が入管法問題について、それぞれ発言した。
 集会は最後に、「憲法9条を壊すな!」などとみんなでシュプレヒコールをあげたのち、「11・3憲法アピール」を採択し、「団結ガンバロウ」で幕を閉じた。