新社会兵庫ナウ

水脈(2021年11月17日号)

2021/11/17
 「野党は共闘」を合言葉に臨んだ総選挙が終わった。安倍政治のモリ・カケ・桜・公文書偽造、コロナ禍での数えきれない無策・失敗への批判はどうなったのか。またまた自公政治が続く結果となった。加えて「身を切る改革」一点張りの維新の躍進が改憲への道を拡げており、危機感を感じる。「野党共闘失敗論」に惑わされてはならない▼今回は「政治分野の男女共同参画推進法」ができて初の選挙でありながら、女性議員が前回より減るとは何のための法律か。「クオータ制」「パリテ法」など諸外国ではポジティブ・アクションで女性議員も女性閣僚も増え続けている一方、わが国は政治分野での男女格差は156か国中147位とあまりに低い▼小選挙区制度の問題や投票用紙に○を入れる見直しすらしない自民党は低投票率でしか勝てないのだ▼昨年8月の自殺者数は1849人、10月は2千人を超えたと雨宮処凛著『コロナ禍、貧困の記録』で読んだが、働く女性・若い女性と学生・生徒の比率が高いと報じられている。コロナ禍で政治の無策から命を無くした人がどれだけいるだろう。貧困が広がり続け、若い人たちが夢も希望も持てない社会は1日も早く変えていかなければならない。