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ひょうご碑物語50
2021/10/27
今は小学校が建つ小高い丘にはかつて300年以上続いていた城があった
越水城址碑(西宮市桜谷町)
阪神西宮駅から北へ10分ほど歩くと小高い丘が見える。今は小学校が建っているが、かつてはここに300年以上続いたお城があった。周辺には城ケ堀や城山など城にまつわる地名が残る。
1896年、尋常小学校ができたころの記述に「深い緑の木立につつまれた学校は、大阪湾をへだてて摂津・河内・和泉や紀伊の山々を望む……」とあるように、眺望がよく、眼下には当時の大動脈である西国街道が通るという交通の要衝であった。
この地は、1351(観応2)年、足利尊氏と弟直義がたたかった小清水の陣所跡で、約200年後に瓦林政頼が築城した。戦国時代には、この城を巡って四国阿波勢との間で、6度の戦乱が起きている。
越水の由来は、築城前から周辺3か所でこんこんと湧き出ていた小清水にちなんでつけられた。けれど、城があったことを示す遺構は発見されていない。
城跡から北へ500mほど先には、野坂昭如の小説『火垂るの墓』の舞台となった二テコ池があり、近くの震災記念公演にモニュメントがある。
【メモ】阪神西宮駅北側から、阪神バス・山手西回りで大社小学校前下車。同小の南東角にある。
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越水城址碑(西宮市桜谷町)
阪神西宮駅から北へ10分ほど歩くと小高い丘が見える。今は小学校が建っているが、かつてはここに300年以上続いたお城があった。周辺には城ケ堀や城山など城にまつわる地名が残る。
1896年、尋常小学校ができたころの記述に「深い緑の木立につつまれた学校は、大阪湾をへだてて摂津・河内・和泉や紀伊の山々を望む……」とあるように、眺望がよく、眼下には当時の大動脈である西国街道が通るという交通の要衝であった。
この地は、1351(観応2)年、足利尊氏と弟直義がたたかった小清水の陣所跡で、約200年後に瓦林政頼が築城した。戦国時代には、この城を巡って四国阿波勢との間で、6度の戦乱が起きている。
越水の由来は、築城前から周辺3か所でこんこんと湧き出ていた小清水にちなんでつけられた。けれど、城があったことを示す遺構は発見されていない。
城跡から北へ500mほど先には、野坂昭如の小説『火垂るの墓』の舞台となった二テコ池があり、近くの震災記念公演にモニュメントがある。
【メモ】阪神西宮駅北側から、阪神バス・山手西回りで大社小学校前下車。同小の南東角にある。