新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこち あれこれ377

2021/09/28
相談の多いパワハラ・嫌がらせ
 
 最近、連合が発表した「労働相談ダイヤル」(6月分集計結果)では、労働相談の業種別では「サービス業」と「医療・福祉」が多数で、主な相談内容は「パワハラ・嫌がらせ」が最多、次に「雇用契約・就業規則」、「解雇・退職強要・契約打ち切り」が多い。
 このような労働情勢を反映したかのように、最近、ユニオンあしやに2件の労働相談(全く前述の内容そのもの)が飛び込んで来た。
 その1つの「サービス業」の案件について報告したい。
8月のある日、NPO法人「ひょうご働く人の相談室」の当番中に30分にも及ぶ内容の相談があり、翌日、直接お会いすることとした。
 1年毎に更新される、今年の分の雇入通知書が1か月経過しても交付されないこと、過去からの店長による嫌がらせにひとり悩んでいることなどが2時間にわたって話された。
 20年に及ぶパート社員生活なので、「無期労働契約転換申込み」を行うよう伝え、早速本社に郵送したが、1か月経っても受理通知が送られてこない(9月10日現在)。
 会社は無期転換を拒否することはできないのだが(労働契約法第18条1項)、代わりに、着任してまもない店長が異動させられた。
 近日中に団体交渉の申入れを行う予定だ。
 いやがらせの内容のひとつとして、店長と2人だけの職場で、交代で1時間の昼休み休憩をとるようになっているが、その時間帯が店長に恣意的に決められ、ひどい場合は午後6時からだったこともあると言う。勤務は午前10時〜午後7時なので、勤務終了1時間前に「昼休み休憩」という日もあったということだ。相談者は、これまでの休憩時間帯を克明に記録し続けており(右腕を負傷した際には左手で記録した)、ひとりで悶々と悩み続けてきたとのこと。
 もっと早くに相談してくれたら、という気持ちだ。ユニオンの存在をもっともっとPRしていくことが求められているのを痛感している。
大野克美(ユニオンあしや副委員長)