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改憲の動きをウオッチング一覧
改憲の動きをウオッチング
改憲の動きをウォッチング
2021/05/25
■コロナ便乗型改憲―緊急事態条項導入の企てを許すな
参院憲法審査会は4月28日、3年2か月ぶりとなる実質的な審議を行った。自民党と日本維新の会は「新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、大規模災害時などに国会議員の任期延長や内閣の権限強化を可能にする緊急事態条項を新設する改憲についての議論を求めた」(東京新聞)という。
立憲民主、共産両党などは「コロナ危機に便乗して改憲論議をあおるのは、究極の火事場泥棒だ」と猛反発した。さらに、決裁文書の改ざんや県民投票無視の辺野古新基地推進、日本学術会議の任命拒否など「違憲行為で国民の自由、権利が奪われ、議会政治が破壊されている現状で改憲議論が許されるのか」(同上)と主張。まさに正論である。
安倍氏は首相在任中、先頭に立って改憲の旗を振り続けた。一方、菅首相は改憲に関する言及事態が非常に少なかった。が、参院憲法審の論議に触発されたかのように憲法記念日の5月3日、改憲右翼団体・日本会議系の集会に自民党総裁としてビデオメッセージを寄せ、緊急事態条項の創設や9条への自衛隊明記の必要性など改憲論を一気に展開し、強烈な改憲意欲を示した。
菅氏は「現行憲法も制定から70年余り経過し、時代にそぐわない部分、そして不足している部分については改正していくべきだ」と述べ、具体例として「新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっている」、緊急事態条項については「国家や国民がどのような役割を果たし国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」と強調した。
9条改憲については「自衛隊は大規模災害や新型コロナ等にも懸命に対応し、国民から支持されているのに、自衛隊を違憲とする声があることもまた事実だ」と言及し、「自衛隊の明記」など自民党の4項目改憲を強調。
菅氏は最後に、「大きく社会が変化する今だからこそ新しい時代にふさわしい憲法のあり方について国民的な議論と理解が深まるよう、その環境を整備し、しっかりと挑戦していきたい」(以上、産経新聞)と改憲への決意を披歴した。
どことなく昨年の同集会に寄せた安倍氏のメッセージをなぞっているようだ。文字どおり安倍・菅改憲だ。憲法無視の安倍・菅政権の8年余は、立憲主義の根本を破壊する「壊憲」の政治だった。安倍・菅改憲にはあくまで「ノー」を言い続けるしかない。
■緊急事態条項は緊急事態宣言と全くの別物
緊急事態条項は、自民党が2018年3月にまとめた改憲4項目の一つ。大規模災害により「国会による法律の制定を待ついとまがない」と認めた場合、法律で定めるべき事項を内閣が政令で定められる規定や、国会議員の任期を延長できる特例を盛り込んでいる(東京)。「緊急事態宣言」と「緊急事態条項」は、緊急時に一定の私権制限ができる点で共通しているが、決定的に違うのは国会による統制。「緊急事態宣言」は必ず国会のチェックをうけるが、「緊急事態条項」は国会のチェックなしに法律と同等の効力を持つ政令を定められる。
上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)は、緊急事態宣言と緊急事態条項について「しっかり分けて考えないといけない」と強調。緊急事態条項が創設されれば「三権分立が破壊され、限りなく独裁に近い状況になる」と指摘。新型コロナ対策では「今の法律でやれることをやり、それでも不十分なら法律を変える。地に足を着けた議論をすべきだ」と話す(同上)。 (中)
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参院憲法審査会は4月28日、3年2か月ぶりとなる実質的な審議を行った。自民党と日本維新の会は「新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、大規模災害時などに国会議員の任期延長や内閣の権限強化を可能にする緊急事態条項を新設する改憲についての議論を求めた」(東京新聞)という。
立憲民主、共産両党などは「コロナ危機に便乗して改憲論議をあおるのは、究極の火事場泥棒だ」と猛反発した。さらに、決裁文書の改ざんや県民投票無視の辺野古新基地推進、日本学術会議の任命拒否など「違憲行為で国民の自由、権利が奪われ、議会政治が破壊されている現状で改憲議論が許されるのか」(同上)と主張。まさに正論である。
安倍氏は首相在任中、先頭に立って改憲の旗を振り続けた。一方、菅首相は改憲に関する言及事態が非常に少なかった。が、参院憲法審の論議に触発されたかのように憲法記念日の5月3日、改憲右翼団体・日本会議系の集会に自民党総裁としてビデオメッセージを寄せ、緊急事態条項の創設や9条への自衛隊明記の必要性など改憲論を一気に展開し、強烈な改憲意欲を示した。
菅氏は「現行憲法も制定から70年余り経過し、時代にそぐわない部分、そして不足している部分については改正していくべきだ」と述べ、具体例として「新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっている」、緊急事態条項については「国家や国民がどのような役割を果たし国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」と強調した。
9条改憲については「自衛隊は大規模災害や新型コロナ等にも懸命に対応し、国民から支持されているのに、自衛隊を違憲とする声があることもまた事実だ」と言及し、「自衛隊の明記」など自民党の4項目改憲を強調。
菅氏は最後に、「大きく社会が変化する今だからこそ新しい時代にふさわしい憲法のあり方について国民的な議論と理解が深まるよう、その環境を整備し、しっかりと挑戦していきたい」(以上、産経新聞)と改憲への決意を披歴した。
どことなく昨年の同集会に寄せた安倍氏のメッセージをなぞっているようだ。文字どおり安倍・菅改憲だ。憲法無視の安倍・菅政権の8年余は、立憲主義の根本を破壊する「壊憲」の政治だった。安倍・菅改憲にはあくまで「ノー」を言い続けるしかない。
■緊急事態条項は緊急事態宣言と全くの別物
緊急事態条項は、自民党が2018年3月にまとめた改憲4項目の一つ。大規模災害により「国会による法律の制定を待ついとまがない」と認めた場合、法律で定めるべき事項を内閣が政令で定められる規定や、国会議員の任期を延長できる特例を盛り込んでいる(東京)。「緊急事態宣言」と「緊急事態条項」は、緊急時に一定の私権制限ができる点で共通しているが、決定的に違うのは国会による統制。「緊急事態宣言」は必ず国会のチェックをうけるが、「緊急事態条項」は国会のチェックなしに法律と同等の効力を持つ政令を定められる。
上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)は、緊急事態宣言と緊急事態条項について「しっかり分けて考えないといけない」と強調。緊急事態条項が創設されれば「三権分立が破壊され、限りなく独裁に近い状況になる」と指摘。新型コロナ対策では「今の法律でやれることをやり、それでも不十分なら法律を変える。地に足を着けた議論をすべきだ」と話す(同上)。 (中)