新社会兵庫ナウ
水脈(2021年4月27日号)
2021/04/27
訪れる人が少ない桜吹雪の公園を歩いた昨春からあっという間に1年が過ぎた。自粛生活の反面、政治家・官僚の会食や中途半端な緊急事態宣言の発出・解除に「自分で気をつけていたらよい」と考える人が増えたのか、今年の桜の下は、飲食こそ少ないが人出そのものは多くなったように見えた▼救世主のように言われるワクチンも1回目より2回目に発熱などの副反応が多く出ているらしく、接種翌日は仕事を休むなどの対策が必要と医師が発言している▼コロナ禍の巣ごもりでフレイルにならないように予防を、との注意喚起。誰とも話す機会がない、ほとんど外出しないなどから、鬱々とした気分、認知症、低栄養、足腰の急激な衰えが、高齢者を中心に増えている現実がある▼支え合う「人のつながり」の希薄さが見える。自己責任、もしもに備える自己防衛が健康を害することに繫がっている。そして何より、1年前はエッセンシャルワーカーと持ち上げられたが、その労働環境の改善は放置されたままの介護・看護等従事者の人手不足は一層厳しい▼迎える憲法記念日。人とし生きるための制度改善やジェンダー平等を求める運動とも合わせ、国にその責務を強く迫る憲法闘争にしていこう。