新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこちあれこれ(2021年4月13日号)

2021/04/13
ラピスネット裁判 証人尋問始まる

 ラピスネット分会のSさんが、度重なる嫌がらせを受けた上司2人に損害賠償請求を求めた裁判の証人尋問が3月19日に行われた。
上司による虚偽の勤怠報告とそれによる雇い止め通告、転勤時の大事な資料をシュレッダーで裁断する嫌がらせ、明らかにプライバシーを侵害する調査など、大きな精神的苦痛を受けたSさんは、その苦痛を跳ね返して元気に闘ってきた。
 この日の証人尋問は、ユニオン側は同僚でユニオン組合員でもあるYさんと、退職している元同僚2人の計3人、被告側も3人の証人を立てた。Sさんを支える3人の証人は耳を疑うような上司の不穏当な言動の数々と、慣例として行われていた勤務の実態、Sさんを監視するという確かな証拠、転勤に伴う資料の裁断が異様な雰囲気の下で行われ、それがどれほどひどい嫌がらせであったのかなどを具体的に証言した。一方、被告側の証言はユニオン側の証言をくつがえすほどのものとは到底言えない内容であった。
 県内の各地域ユニオンからも支援をいただいた。この日の証人尋問は10時から16時までほぼ1日行われたが、武庫川ユニオン、ユニオンあしや、神戸ワーカーズユニオン、はりまユニオンの仲間が駆けつけてくれ、時間の許す限り裁判の傍聴に参加してくれた。法廷が狭いうえ、コロナ感染防止対策のための傍聴数制限も続いており、短い時間での交代を続けながらの傍聴であった。
 尋問終了後は、あかし地域ユニオンの組合員を中心に、近くの会場を借りて報告集会を行ったが、証言してくれた3人の挨拶があり、原告のSさんも「各ユニオンからもたくさん応援に来てくれて心強い。勝利目指して頑張りたい」と改めて決意を示した。上原康夫弁護士からも報告があり、所定の成果を上げたとの説明があった。
第2回証人尋問は4月16日である。原告のSさんが証言台に立ち、被告の上司2人の尋問も行われる。引き続き、各地域ユニオンなどからの支援をお願いしたい。
 金平 博(あかし地域ユニオン委員長)