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おんなの目(2020年11月24日号)
2020/11/26
コロナ禍のなかで思ったこと
阪神尼崎駅から北へ出てすぐのところに商店街がある。市場につながっていて数えきれないほどの商店が立ち並び、以前は年末になると大阪や他市からの買い物客で溢れ、身動きが取れないくらいの状態だった。しかし、年々店が減少し、賑わいも以前ほどではなくなった。
商店街は自宅からも近く、よく買い物に出かけるが、この数か月の間さらに閉まっている店が目立ち、シャッターには「貸店舗」の張り紙がある。天丼専門店の前では毎日、長机を並べて従業員らしき人が通行人に声を掛けながらお弁当を販売している。明らかに新型コロナウイルスによる影響だと思う。
娘が勤める会社(零細企業)でも売り上げの減少で、生産や事務作業縮小のため従業員の半数が1か月間休職を命じられた。その後、全員が職場復帰し少し安心したが、すぐに業績は戻らず倒産の不安を抱えながら働き続けている。
コロナウイルスの感染が拡大し、全国で解雇者や雇い止めが増加している。職を失った人のなかには幾つもパートやアルバイトを掛け持ちして何とか生計を立てている人も少なくない。このような状態が続けば病気や子育てに影響することは目に見えている。
菅総理は携帯電話料金の引き下げや不妊治療の保険適用などを目玉とする政策を掲げている。もちろんそれらの政策も必要だが、いつ収束するとも分からないコロナ禍で、生きて行くための仕事を奪われ、不安と恐怖で押しつぶされ希望を失ってしまった人々がいることをしっかりと受け止めていただきたい。この現状に早急に対応する施策が重要で先決だと思う。
国会では6名の学術会議任命外しの質問に同じ言葉の答弁を何度も繰り返す菅総理に言いたい。「国民を愚弄するにも程がある」と。
今年は新型コロナウイルス感染症の影響で暫く家にこもっていた。初めの頃は、感染者が短期間で重症になり亡くなってしまう現実を冷静に受け止めることが出来なかった。不安と恐怖心だけが募り、やる気がわかない状態だった。予防策や感染経路等分からないことが多く、出来るだけ外出を控えていた。最近やっと会議や行動に参加し、徐々に元の生活に戻っているが、季節は冬に近づきコロナに加えてインフルエンザの流行が心配される。PCR検査や医療現場の改善など医療体制を整えることが早急に求められる。政治がやるべきことは山積みだ。
一昨年まで介護ヘルパーとして働いていたが、介護保険制度の改悪で利用者と介護者への負担増で続けていく自信がなくなり辞めてしまった。追い打ちをかけるように膝の痛みで歩くことが出来ず、ショックで落ち込んだ。今は回復しているが、自分にとって当たり前の事が出来なくなることをこれから何度か経験すると思う。年を重ねてそれを受け入れながら今やれることをコロナ禍のなかで考えさせられた。
この先どれくらい生きるのか分からないが、楽しむことを忘れず、ゆっくりと暮らせることを今は願っている。そして、少しでも生きやすい社会を次世代に残せるよう無理をせずに自分が出来ることを続けて行ければと思う。
(C・T)
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阪神尼崎駅から北へ出てすぐのところに商店街がある。市場につながっていて数えきれないほどの商店が立ち並び、以前は年末になると大阪や他市からの買い物客で溢れ、身動きが取れないくらいの状態だった。しかし、年々店が減少し、賑わいも以前ほどではなくなった。
商店街は自宅からも近く、よく買い物に出かけるが、この数か月の間さらに閉まっている店が目立ち、シャッターには「貸店舗」の張り紙がある。天丼専門店の前では毎日、長机を並べて従業員らしき人が通行人に声を掛けながらお弁当を販売している。明らかに新型コロナウイルスによる影響だと思う。
娘が勤める会社(零細企業)でも売り上げの減少で、生産や事務作業縮小のため従業員の半数が1か月間休職を命じられた。その後、全員が職場復帰し少し安心したが、すぐに業績は戻らず倒産の不安を抱えながら働き続けている。
コロナウイルスの感染が拡大し、全国で解雇者や雇い止めが増加している。職を失った人のなかには幾つもパートやアルバイトを掛け持ちして何とか生計を立てている人も少なくない。このような状態が続けば病気や子育てに影響することは目に見えている。
菅総理は携帯電話料金の引き下げや不妊治療の保険適用などを目玉とする政策を掲げている。もちろんそれらの政策も必要だが、いつ収束するとも分からないコロナ禍で、生きて行くための仕事を奪われ、不安と恐怖で押しつぶされ希望を失ってしまった人々がいることをしっかりと受け止めていただきたい。この現状に早急に対応する施策が重要で先決だと思う。
国会では6名の学術会議任命外しの質問に同じ言葉の答弁を何度も繰り返す菅総理に言いたい。「国民を愚弄するにも程がある」と。
今年は新型コロナウイルス感染症の影響で暫く家にこもっていた。初めの頃は、感染者が短期間で重症になり亡くなってしまう現実を冷静に受け止めることが出来なかった。不安と恐怖心だけが募り、やる気がわかない状態だった。予防策や感染経路等分からないことが多く、出来るだけ外出を控えていた。最近やっと会議や行動に参加し、徐々に元の生活に戻っているが、季節は冬に近づきコロナに加えてインフルエンザの流行が心配される。PCR検査や医療現場の改善など医療体制を整えることが早急に求められる。政治がやるべきことは山積みだ。
一昨年まで介護ヘルパーとして働いていたが、介護保険制度の改悪で利用者と介護者への負担増で続けていく自信がなくなり辞めてしまった。追い打ちをかけるように膝の痛みで歩くことが出来ず、ショックで落ち込んだ。今は回復しているが、自分にとって当たり前の事が出来なくなることをこれから何度か経験すると思う。年を重ねてそれを受け入れながら今やれることをコロナ禍のなかで考えさせられた。
この先どれくらい生きるのか分からないが、楽しむことを忘れず、ゆっくりと暮らせることを今は願っている。そして、少しでも生きやすい社会を次世代に残せるよう無理をせずに自分が出来ることを続けて行ければと思う。