ひょうごミュージアム

ひょうご描き歩き『長谷ダム(神崎郡神河町)』

2020/11/15
 播但連絡道・神崎南ICで下り、ススキの名所砥峰高原を目指して県道39号を走るとその途中、この長谷ダムが眼前に現れてくる。
 この長谷ダムは大河内発電所の下部ダムで、上部の太田ダムから高低差400mを利用して地下水路を落下させて発電機を回し、最大で128万㎾の発電能力を有する。ここは夜間の余剰電力でポンプを動かして水を汲み上げ、昼間に再び水を落として発電する純揚水式発電所。この長谷ダムは高さが約100mあり、ダム自体の重さで水圧を支える重力式のコンクリートダム。上部の太田ダムは石を積み上げたロックフィルダム。この長谷ダムのすぐ下、犬見川沿いには発電所のPR館が建っていて水力発電の仕組みがわかる。
 周囲は公園として整備されていて、春は桜、初夏は紫陽花が楽しめるので、家族連れでのんびりと過ごせる。
 館の敷地内には喫茶店やしゃれた休憩施設も随所にあり、地下発電所の見学もできることになっているが、コロナ禍の今はどうだか。
 上部の太田ダムには砥峰高原を抜けて行くと堰堤に行けるが、途中の夜鷹山(1056m)から全貌を見下ろすのがいい。どちらも桜並木が見事。(嶋谷)