新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこちあれこれ(2020年9月22日号)

2020/09/29
不当解雇を許さない
 加古郡稲美町にある小さな運送会社。以前から賃金明細の不透明さに従業員と社長の間で押し問答が繰り返されていた。
 この状態の改善を求めて7人がはりまユニオンに加盟、賃金規程を明確にするため団体交渉で解決することを求めた。会社側も理解し賃金規程が提示され、それに基づいて賃金明細が処理されていると思っていたら、昨年は組合員だったK(その後、脱退)が社長を懐柔し従業員を脅して実権を振るうようになり、従業員の間でKに対して不満が拡大していった。
 特に賃金明細書で計算すると時間外手当や能率給に誤りがあり、社長に質す行為が毎月の賃金支払い日に発生した。社長の答えは「Kに相談してから。後日改めて」とその場しのぎで、根拠もないお金を支給してきた。
 こんないい加減なことは改善させようと5人が、社長となったK(3月27日付で社長に、4月17日辞任、現在は総括部長扱い)に対し、賃金および人事について「嘆願書」を作成して、はりまユニオンに相談。賃金が規定通りに処理されていなかったので団体交渉を申し入れた。
 6月17日、団体交渉を開催。会社側の出席者は全面委任された弁護士と運行管理者。ユニオンは、「賃金明細書」は賃金規程に基づいて行われているのか、計算方法を明確にするよう回答を求めたが回答はなく、次回の団体交渉で明示することを約束した。
 しかし、それ以降連絡が途絶え、電話も通話拒否の態度に出てきた。
 6月12日にT兄弟が手当に納得できないので社長に説明を求めたが答えが二転三転したため、感情も高ぶり暴言が出た。会社は、この暴言を逆手に6月22日、「解雇通告」をしてきた。また、6月26日にはHさんにも、世間話で請負会社に「数名が会社を辞めたら困りますねぇ」と言ったことが企業妨害だとして、「解雇通告」をしてきた。
 3人は一方的な解雇は認めないと「労働審判」で闘うことを決意した。これからの支援もよろしくお願いします。
岩本義久(はりまユニオン書記長)