新社会兵庫ナウ

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郵政労働者の「点呼」問題を考える

2025/12/10
 郵政労働者の集配業務の出勤時の「点呼」でアルコール検査を実施せずに集配業務をさせていたことが報道がされている。近畿支社管内178局中140局でアルコール検査をしないで集配業務を行っていたとの報道もあったが、播磨地域でも加東市のある集配センターでアルコール検査を実施せずに配達をさせていた。
 はりまユニオンの郵政の組合員の3人中2人が集配業務を担っている。話す機会があったので「点呼」について実情を聞いてみたら、こんな答えが返ってきた。
 「点呼」でのアルコール検査は必要だと思うが、アルコール検査機器は壊れていて正確な数値は出ない。管理者もそのことを分かっているが放置している。重要とは思っておらず、労使とも長年続いてきた「慣行」になっている。郵政の体質だ。この体質を改善するには何十年もかかる―。
 こんなことでいいのか考えさせられた。「飲酒」で運転していて事故を起こしたら「生命」に関わることで、利用者の郵便物をダメにする被害も出してしまうことになる。
 私自身も国鉄・JRの「点呼」を経験したが、当時、分割・民営化を進める会社は職場規律と称し、「点呼」を労務管理に使った。「点呼」では整列させ、「経営理念」を唱和させてアルコール検査をした。酒気が残り酒の臭いがしたら業務から外され、「欠勤」扱いにされた。
 国鉄時代、飲酒で重大事故が起きている。西明石駅のホームで夜行列車の脱線事故があった。夜勤の乗務員は仮眠室で仮眠するが、列車が通るので仮眠ができず、酒の力を借りた。静かに仮眠ができる部屋があれば事故は回避出来ていたと考えられる。「点呼」でアルコール検査もいい加減になっていた。
 利用者の「生命」のみならず、労働者自らの「生命」の問題だ。大切な「郵便物」も輸送し、配達する。労働者は、「生命」と「安全」を守ることが一番である。
 「点呼」については、労務管理に利用されず、正しいあり方の討論が求められる。
岩本義久(はりまユニオン書記長)」