ひょうごミュージアム

ひょうご描き歩き166
住吉神社(明石市魚住町中尾)

2025/11/12
 「住吉神社」は全国に約600社あるという。この魚住町だけでも中尾の他に2か所ある。今回取り上げたのは住吉公園の中の住吉神社。この神社の由来は、4世紀頃、神功皇后の三韓出兵の途中、播磨灘にさしかかった時、激しい暴風雨に見舞われてこの海岸にたどり着き住吉大明神に祈ったら風雨が収まったので、ここに住吉大明神を祀ったのが始まりだという。三韓出兵を終えて帰った皇后が、「我が住居はむと欲りする処は、播磨の国に渡り住わむ」とお告げがあり、大きな藤を切って海に流して神意を伺ったところ、その藤が流れ着いたのが播磨の魚次浜で、そこに住吉大神を勧請したのが始まりとも、藤が流れ着いたので「藤江」と地名がついたとも言われる。
 本殿裏手には2 株から枝が伸び広がった藤棚があり、房がしだれて甘い薫りを放つ。藤の花が盛りの5月1日には、江戸時代に明石城主小笠原忠真が建立し、現在は市有形文化財となっている能舞台で復活能が演じられる。海へと下る参道の両側に並ぶ石灯篭には南北朝の動乱期の銘を刻んだものもある。鳥居の先に広がる播磨灘の先に淡路島が横たわり、はるか西に小豆島の島影も微かに眺められる。拝殿内には円山応挙の「新馬の図」が掛る。この神社一帯が住吉公園で、市民の憩いの場所として親しまれている。
(嶋谷)