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原発vs食・農・平和
青木理さんと藤原辰史さんが対談
第14回さようなら原発1000人集会

2025/09/07
西谷文和さんがコーディネーターになり青木理さんと藤原辰史さんの対談が進められた=9月7日、伊丹市

 「第14回さようなら原発1000人集会」が9月7日、伊丹市のいたみホールで開かれ、約840人が参加した。
 今回のテーマは「原発vs食・農・平和.社会のしくみを変えるために.」。ジャーナリストの西谷文和さんの進行でジャーナリストの青木理さんと歴史学者の藤原辰史さんが2時間にわたって対談した。
 そのなかで、西谷さんの「プルトニウムを生み出す原発=戦争では?」との問いに、藤原さんは「20世紀、戦車がトラクター、爆薬が化学肥料、毒ガスが農薬に変わるなど、人殺しと効率よく生きることが全く同じ技術により発展したが、原発も同じで、巨大な企業の想像を超えるような動きがある」と答えた。青木さんは「取材を続ける飯館村では原発事故直後、102歳のおじいさんが自殺した。原発立地地域は例外なく、特にお金の問題で、人々が分断されている。これらの苦しみを強いているのはいつも国策だ」と答えた。
 また、「『核兵器は安上がり』などと発言する議員も所属する参政党の躍進をどう思うか?」との質問に、両氏とも「ワクチンや添加物などに不安を持つ人や、将来の見通しが持てないロスジェネ世代などの心を掴んだ背景はある」としつつも、青木さんは「自由や人権の大切さ、公安との近すぎる距離感を全く理解しない新興政党が躍進した今夏の参議院選挙は歴史に残る」と危機感を示した。藤原さんは「学生が経済的な事情でゆっくりものを考えられない社会を変える必要があるし、地域で小さな勉強会を開いて言論を作り直していこう」と呼びかけた。
(彩)