新社会兵庫ナウ
水脈(2025年9月24日号)
2025/09/24
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(秋立つ日詠める 藤原敏行)。8月上旬であろう。暑い日であったのであろうが、感性を揺さぶる風はあったのであろう▼秋分を過ぎても酷暑は収まらない。高く澄んだ空に赤トンボは見えないが、飛び込んできたのは、自民党の騒動である。参院選後、沈滞気味の自民党であるが、総理・総裁の椅子となれば、手を挙げる人は片手の指にのぼるらしい。誰でも出来ると株が下がっているのだろうか。劣化展示会である。国民の中に根を失った浮草展示会である▼とはいうものの20人以上の国会議員推薦人の確保から始まり、協力してくれそうな他党の見通し、首班指名、いずれは総選挙と苦労は大変であろう▼しかし劣化を厳しく反省すれば、われわれもまんざら他人事ではない。大衆の中に踏み込んでいるわれわれの足元はぐらついていないか。われわれと結んでいるはずの大衆にしっかり声をかけられているか。10月になって自民党総裁が決まっても、総理とは限らない。複雑多岐な政治情勢が繰り広げられるだろう▼大衆との結びつきが何より肝要な謎解きをしていかなければならない。われわれの時代が来る。さあ覚悟は?


