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8・14日本軍「慰安婦」メモリアルデー企画
被害者の姿を撮り続けて
池田恵理子さんが講演

2025/08/24
元NHKディレクターの池田恵理子さんが映像を交えながら「慰安婦」問題などについて講演した=8月24日、神戸市中央区

 「『慰安婦』問題を考える会・神戸」が主催する今年の「8 ・14日本軍『慰安婦』メモリアルデー企画」として、8月24日、『被害者の姿を撮り続けて』と題した講演会が、1991年から96年にわたって8本の日本軍「慰安婦」問題の番組を放送した元NHKディレクターの池田恵理子さんを招いて神戸市立婦人会館で開かれた。
 「8・14日本軍『慰安婦』メモリアルデー」は、1991年8月14日に金学順(キムハクスン)さんが「私が生き証人、無かったことにはさせない」と告発したことから始まったもので、主催の「『慰安婦』問題を考える会・神戸」は、ソウルの日本大使館前での「水曜行動」に連帯して始まり、毎月第3水曜日に神戸市内でアピール行動を続けている。
 また、池田さんは1997年からは映像集団・ビデオ塾を立ちあげ、「慰安婦」被害者や元日本人兵士の証言も作品化。「女たちの戦争と平和資料館」(東京・西早稲田)の建設と運営にも関わって発信を続けてきた人だ。
 講演会では、日本政府に謝罪と補償を求める運動の先頭に立った姜徳景(カン・ドッキョン)さんが日本政府を告訴するために来日した時の映像や、「戦争犯罪の責任者を処罰せよ」と書いた絵に込めた怨念も紹介。さらに、中国山西省で性暴力の被害に遭い、冬の川辺に捨てられながらも奇跡的に生き延びた万愛花(バン・アイカ)さんの闘いの人生を描いた『黄土の村の性暴力・大娘たちの戦争は終わらない』や、沖縄で米軍捕虜となった元日本兵の近藤一さんの加害証言行動の記録『ある日本兵の二つの戦場・近藤一の終わらない戦争』の映像なども見せながらの講演だった。
 集会では、最後に「性暴力の無い社会をめざし世界の人々と連帯する」全国行動のアピールが読み上げられた。
(加納)