ひょうごミュージアム

ひょうご碑物語90
小泉八雲旧居跡碑(神戸市中央区下山手通6)

2025/08/27
小泉八雲が神戸に居住して100年にあたる1994年に旧居跡とされる県中央労働センターの玄関前に建てられた

 碑は、小泉八雲が神戸に住んでから100年にあたる1994年に、旧居跡とされる兵庫県中央労働センターの玄関前に建てられた。
 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、ニューオーリンズ時代に見た万博や英訳の『古事記』を通じて日本文化に魅了され、1890(明治23)年4月に日本の土を踏んだ。
 同年8月には、松江の尋常中学校の英語教師に。このあと熊本の第五高等中学、神戸クロニクル社勤務を経て、1896年9月からは東京帝大で英文科の講師となる。1903年には後任を夏目漱石に託し、自らは早稲田大学で教鞭を執った。
 この間、1896年には、松江時代に知り合った小泉セツと結婚し、日本に帰化。亡くなるまでの14年間に代表作とされる『怪談』や『知られぬ日本の面影』など約30の著作を遺している。また、『耳なし芳一』『雪女』など、口承の説話を記録し海外に紹介した。
 碑のある中央労働センター内にある「ひょうご労働図書館」には、「小泉八雲コーナー」が設けられ、神戸時代に執筆した『心』や『佛の畑の落穂』などの著書や関連本が展示されている。
(鍋島)
【メモ】市営地下鉄山手線・県庁前駅から西へ徒歩5分。