新社会兵庫ナウ
水脈(2025年8月13日号)
2025/08/13
NHKの朝ドラ「あんぱん」の舞台は戦中から戦後へと移っている。戦争の描き方をいろいろと評価する声もある。降伏から80年の8月15日を迎える今、「やっぱり平和が一番や」と再確認▼原爆投下で戦争が終わったと主張する米国民もいる。被害国としてしか戦争を教えない日本の教育。中国をはじめアジアの人々への加害についてどれほど酷いことをしてきたかを認め、心からの謝罪がない限り、アジアの人々の信頼は得られない▼5年間で43兆円の軍事予算。子ども版の防衛白書を学校に配布するなどの現実に対して危機感を持つ必要がある▼先の参院選で、これからの日本社会に希望の見える未来の設計図が示されただろうか。「日本人ファースト」や「核武装が安上がり」などと発言する参政党の候補者が当選。受け止めがたい結果である。間違った情報を流したり、選挙権のない人の思いを汲み取る心を持てない政治家がどんな法律をつくるのか。被爆者の80年の苦しみに寄り添えない政治家が平和憲法を順守するのだろうか▼ノーベル賞委員会のフリードネス委員長が来日し、「被爆国・日本政府は『核のタブー』を強化し、被爆者の体験を次の世代に伝える特別な責任がある」と述べている。