新社会兵庫ナウ
水脈(2020年7月28日号)
2020/07/28
半年前には「コロナなんかやっつけてしまえ」と空気だけで膨らんでいる風船のような安倍首相に対して、多くの人は、科学を土台として踏まえることだけは忘れるなよ、と忠告した▼本当のことを言えば、政治だって科学の上に成り立っていなければならないはずだ。しかし、科学的には通用しないはずの論理が、レベルの低い政治を証明するかのようにまかり通っている▼Go Toキャンペーンをめぐる国会の論議では、西村コロナ担当相は、感染は、収束したと判断するのか、していないと判断するのかと問い詰められ、政治的には収束したとするが、科学的には収束していない、ととれる馬鹿な答弁をしている▼感染数が拡大している理由説明に、検査が増えているからだと言う知事もいる。社会主義の先人・堺枯川は、半鐘が鳴るから火事になると言わんばかりの世評を揶揄している。検査を増やすから感染が増えるのだ?▼社会経済活動は守らなければならないと懸命の主張がある。しかし社会経済活動という衣装を一着一着脱ぎ捨てていけば、残るものは何よりも大事な金儲けか▼東京関係を除外してGo Toは発進。年が分かるが、雲の彼方に発進した特攻隊が瞼に浮かぶようだ。